
この図の解説
図は頭頚部を側方から見た動脈の全体像で、頚部中央を縦走する太い血管が総頚動脈、そこから分かれる内頚動脈・外頚動脈が確認できる。注目したいのは、頚椎の前面をまっすぐ上行する「椎骨動脈」である。椎骨動脈は鎖骨下動脈から出る枝で、図では下方で鎖骨下動脈から立ち上がり、頚椎の横突起にあいた横突孔を数珠つなぎに貫きながら上っていく。図のタイトルにある通り、通過するのは第6頚椎から上の横突孔で、第7頚椎の横突孔は通らない点が要注意である。頚椎を上りきった椎骨動脈は、脊髄とともに後頭骨の大後頭孔を抜けて頭蓋内へ入り、脳を養う血流の一部を担う。図の左右に並ぶ浅側頭動脈・後頭動脈・顔面動脈・舌動脈・上甲状腺動脈などは外頚動脈の枝で、椎骨動脈とは系統が異なることも合わせて押さえたい。
学習の要点
- 椎骨動脈は鎖骨下動脈の枝であり、頚椎の横突孔を通って上行し、大後頭孔から頭蓋内に入る。
- 覚え方のコツ: 「6以上OK・7はダメ」。第6頚椎から上(C6〜C1)の横突孔は通過し、第7頚椎の横突孔だけは通過しない。
- 関連知識: 鎖骨下動脈は椎骨動脈のほか内胸動脈も直接分枝し、頭頚部・胸壁を養う。内頚動脈は頚部では枝を出さず頭蓋内へ向かう。
- よくある間違い: 椎骨動脈を外頚動脈や総頚動脈の枝と混同すること。起始はあくまで鎖骨下動脈である。
- 臨床応用: 椎骨動脈は頭部を強く回旋・伸展させると横突孔部で圧迫・牽引を受けやすく、めまいなど後方循環の症状の背景になりうる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
椎骨動脈は頚椎を上りきった後、脊髄とともに後頭骨の( )を抜けて頭蓋内に入る。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 大後頭孔
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。