学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ C. 脊柱 / Q0777

理由で解く 解剖学

Q0777 運動器系

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題15
問題
脊髄の背側面に最も近いのはどれか。
選択肢
1 黄色靱帯
2 棘間靱帯
3 棘上靱帯
4 後縦靱帯
解答
正解1(黄色靱帯)
解説
✓ 1. 正しい
黄色靱帯
黄色靱帯は上下椎弓の間を結ぶ弾性線維に富む靱帯で、椎孔の背側壁の一部を形成する。脊髄の背側面のすぐ外側に位置するため、脊髄に最も近い靱帯である。硬膜外麻酔や腰椎穿刺の針を後方から進めると、棘上靱帯・棘間靱帯の順に貫いた後、最後にこの黄色靱帯を貫通して硬膜外腔に達するため、臨床的にも脊髄(硬膜管)との位置関係が重視される。
✗ 2. 誤り
棘間靱帯
棘間靱帯は上下の棘突起の間を結ぶ靱帯で、棘突起後面より浅い位置(背側寄り)にある。黄色靱帯より脊髄から離れている。
✗ 3. 誤り
棘上靱帯
棘上靱帯は棘突起の後端を連結する靱帯で、脊柱の最も後方(表層)に位置する。脊髄からは最も遠い。
✗ 4. 誤り
後縦靱帯
後縦靱帯は椎体後面(椎孔の前壁)を上下に連結する靱帯であり、脊髄の腹側面に接する。背側ではなく腹側の靱帯である。
ポイント
  • 黄色靱帯は椎弓間をつなぎ、脊髄背側面に最も近い靱帯。後縦靱帯は脊髄の腹側にある。
  • 覚え方のコツ: 「背側から表→深へ:皮膚→棘上靱帯→棘間靱帯→黄色靱帯→硬膜外腔→硬膜→脊髄/腹側:後縦靱帯が脊髄前」と腰椎穿刺の順で記憶。
  • 関連知識: 腰椎穿刺の針の通過順は「皮膚→皮下→棘上靱帯→棘間靱帯→黄色靱帯→硬膜外腔→硬膜→くも膜下腔」。硬膜外麻酔は黄色靱帯を抜けた硬膜外腔で薬液を注入する。
  • よくある間違い: 「後縦靱帯=背側」と字面で誤認しないこと。「後縦」は椎体の後面(=脊髄の腹側)を走る靱帯。
  • 臨床応用: 黄色靱帯の肥厚や骨化(OYL)は脊柱管狭窄症の原因となり、下肢の間欠性跛行や神経症状を招く。頸髄症や腰部脊柱管狭窄症の病態の中心の一つである。
比較表
靱帯 位置 脊髄との関係
棘上靱帯 棘突起後端 最表層(脊髄から最遠)
棘間靱帯 棘突起間 背側浅層
黄色靱帯 椎弓間 脊髄背側面に最接近
後縦靱帯 椎体後面 脊髄腹側(前方)
前縦靱帯 椎体前面 脊柱の最前方
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題15|脊髄の背側面に最も近いのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題15|脊髄の背側面に最も近いのはどれか。
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