学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ F. 下肢の骨格 / Q0836

理由で解く 解剖学

Q0836 運動器系

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題16
問題
骨盤の分界線の構成に関与するのはどれか。
選択肢
1 岬角
2 坐骨棘
3 坐骨結節
4 上前腸骨棘
解答
正解1(岬角)
解説
✓ 1. 正しい
岬角
岬角は第1仙椎の上縁が前方へ突出した部分で、仙骨と腰椎(L5)の移行部にある。分界線は恥骨結合上縁→恥骨櫛→腸骨の弓状線→仙骨の岬角という順序で骨盤上口を一周し、大骨盤と小骨盤を分ける境界線となる。岬角は分界線の最後方を占める骨標点で、骨盤計測では分界線(骨盤上口)前後径の基準点としても重要である。男女差では、女性では突出が弱く、男性では突出が強いという性差が知られる。
✗ 2. 誤り
坐骨棘
坐骨棘は坐骨にある突起で仙棘靭帯が付着するが、小骨盤の側壁にあり、分界線(骨盤上口)よりも下方のレベルに位置する。坐骨自体が分界線を構成しないことに対応する。
✗ 3. 誤り
坐骨結節
坐骨結節は坐骨の後下端部で、骨盤下口の後側方のランドマークである。骨盤上口である分界線には関与しない。
✗ 4. 誤り
上前腸骨棘
上前腸骨棘は腸骨稜の前端で、腹部と大腿の境界をなす体表のランドマークであるが、分界線は腸骨内面の弓状線をたどるため、外側にある上前腸骨棘は分界線には含まれない。
ポイント
  • 岬角=第1仙椎上縁の突出部で、分界線(骨盤上口)の後方を構成する。
  • 覚え方のコツ: 分界線は「前→後:恥骨結合→恥骨櫛→弓状線→岬角」の順。ストーリー仕立てで周回する。
  • 関連知識: 分界線は骨盤上口と一致し、大骨盤・小骨盤の境。上口・下口・骨盤腔は産科で必須。岬角は仙骨性差の指標でもある。
  • よくある間違い: 上前腸骨棘や坐骨棘など「体表ランドマーク」を分界線構成とする誤り。分界線は骨盤の「内面」を走る線。
  • 臨床応用: 産科的結合線(岬角―恥骨結合上縁)・対角結合線は分娩時の骨盤計測に用いる。岬角突出が強いと児頭下降が妨げられる。
比較表
分界線の順序(前→後) 構成骨・部位
恥骨結合上縁 恥骨
恥骨櫛(恥骨上枝上縁) 恥骨
弓状線 腸骨内面
岬角 仙骨上縁
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題16|骨盤の分界線の構成に関与するのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題16|骨盤の分界線の構成に関与するのはどれか。
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