学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0774

理由で解く 解剖学

Q0774 運動器系

出典:あマ指 第9回(2001) 問題18
問題
体表から触れないのはどれか。
選択肢
1 頸切痕
2 小転子
3 橈骨頭
4 隆椎棘突起
解答
正解2(小転子)
解説
✗ 1.
頸切痕
✗ 正しい。 頸切痕は胸骨柄上縁中央のくぼみで、体表から左右の鎖骨胸骨端の間に明瞭に陥凹(頸窩)として触知・視認できる。気管切開や中心静脈路のランドマークとしても重要である。
✓ 2. 誤り
小転子
小転子は大腿骨近位内側後方の小さな突起で、腸骨筋・大腰筋からなる腸腰筋の停止部である。厚い内転筋群・腸腰筋・大殿筋などの深部に埋没しており、体表から触知することはできない。大転子と対比される代表的な「触れない骨突起」である。臨床でも大転子のように体表指標としては利用されず、X線・CTで初めて確認できる骨構造となる。
✗ 3.
橈骨頭
✗ 正しい。 橈骨頭は肘関節外側、上腕骨小頭の下方にあり、前腕を回内・回外させると指下で回転する硬い骨として体表から触知できる。橈骨骨折や脱臼、上腕骨顆上骨折の触診で重要なランドマークとなる。
✗ 4.
隆椎棘突起
✗ 正しい。 隆椎(C7)棘突起は垂直に後方へ突出し、頭部を前屈すると頸部後面で最も顕著な隆起として体表から観察・触知できる。椎骨のレベル同定の基準点となり、「隆起して触れる椎骨」の名の由来でもある。
ポイント
  • 大腿骨の突起のうち体表から触れるのは「大転子」のみで、小転子は内側後方深部に位置し触れない。これは国家試験で頻出する対比の一つ。
  • 覚え方のコツ: 「大は表、小は裏」と覚える。大転子=外側に張り出して触れる、小転子=内側奥に隠れて触れない、と対で暗記する。
  • 関連知識: 小転子には腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)が停止し、股関節の強力な屈曲を担う。大腿骨頸部骨折後に小転子部の剥離骨折が合併することもある。
  • よくある間違い: 「突起は触れる」と短絡的に判断しがち。下顎枝・上顎骨・前頭骨・頸椎椎体・胸椎椎体・仙骨椎体部分・小転子・仙骨尖・寛骨臼内側などは体表から触れない点に注意。
  • 臨床応用: 大転子は股関節脱臼の評価(トーマステスト・トレンデレンブルグ徴候)、大腿骨骨折の触診、筋注部位の指標として実地で多用される。小転子は股関節X線正面像・CTで評価する。
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題18|体表から触れないのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題18|体表から触れないのはどれか。
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