学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0744

理由で解く 解剖学

Q0744 運動器系

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題17
問題
関節の部位と種類との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 仙腸関節 ― 半関節
2 腕橈関節 ― 蝶番関節
3 下橈尺関節 ― 車軸関節
4 肩関節 ― 球関節
解答
正解2(腕橈関節 ― 蝶番関節)
解説
✗ 1.
仙腸関節 ― 半関節
✗ 正しい。 仙骨と寛骨の耳状面どうしで構成される仙腸関節は、関節面が互いに波打つように密着し、強靭な仙腸靭帯で補強されるため可動性がほとんどない。このため「半関節(不動に近い滑膜関節)」に分類される。組合せは正しい。
✓ 2. 誤り
腕橈関節 ― 蝶番関節
誤った組合せである。腕橈関節は上腕骨小頭と橈骨頭の関節面で構成され、関節頭・関節窩ともに球面状で運動軸が3軸となるため球関節に分類される。ただし肘関節全体として腕尺関節・上橈尺関節と一つの関節包を共有するため、蝶番関節のように屈伸運動が中心となる。蝶番関節に該当するのは腕尺関節であり、混同しないよう注意が必要である。本問の正解。
✗ 3.
下橈尺関節 ― 車軸関節
✗ 正しい。 下橈尺関節は尺骨頭と橈骨の尺骨切痕からなり、橈骨が尺骨の周りを回転して前腕の回内・回外を行う。上橈尺関節とともに1軸性の車軸関節を構成する。組合せは正しい。
✗ 4.
肩関節 ― 球関節
✗ 正しい。 肩関節は上腕骨頭と肩甲骨の関節窩からなり、関節頭が球状で関節窩が浅い典型的な球関節である。3軸性で可動域が最も広い関節として知られる。組合せは正しい。
ポイント
  • 腕橈関節は球関節、腕尺関節は蝶番関節であり、肘関節内の3関節で種類が異なる点を区別する。
  • 覚え方のコツ: 「腕橈=球(橈骨頭が丸い)」「腕尺=蝶番(尺骨の滑車切痕が蝶番)」「上下橈尺=車軸(回内外)」で肘3関節をセット暗記。
  • 関連知識: 関節の可動性は半関節(仙腸・脛腓)→1軸性(蝶番・車軸)→2軸性(楕円・鞍)→多軸性(球・臼状)の順で増加する。
  • よくある間違い: 肘関節を一括して蝶番関節と覚え、腕橈関節まで蝶番と誤答する/仙腸関節を可動性の大きい関節と勘違いする。
  • 臨床応用: 肩関節は球関節で可動域が大きい反面、脱臼頻度が最も高い。仙腸関節の機能障害は腰痛・下肢痛の原因となり、整形外科・施術臨床で重要。
比較表
関節 種類 運動軸 特徴
仙腸関節 半関節 ほぼ不動 耳状面・靭帯で強固に結合
腕橈関節 球関節 3軸 上腕骨小頭と橈骨頭
腕尺関節 蝶番関節 1軸 屈伸(上腕骨滑車と尺骨)
上・下橈尺関節 車軸関節 1軸 回内・回外
肩関節 球関節 3軸 最大可動域・脱臼多い
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題17|関節の部位と種類との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題17|関節の部位と種類との組合せで誤っているのはどれか。
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