学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0745

理由で解く 解剖学

Q0745 運動器系

出典:あマ指 第3回(1995) 問題18
問題
関節円板を有する関節はどれか。
選択肢
1 顎関節
2 肩関節
3 股関節
4 膝関節
解答
正解1(顎関節)
解説
✓ 1. 正しい
顎関節
顎関節は側頭骨の下顎窩と下顎骨の関節突起(下顎頭)が向かい合う関節で、両者の間に線維軟骨性の関節円板が介在する。関節円板は関節腔を上下2室に分け、上室で前後滑り運動、下室で回転運動を行うことで複雑な開閉口運動を可能にする。他に関節円板をもつのは胸鎖関節・遠位橈尺関節・肩鎖関節の一部などである。
✗ 2. 誤り
肩関節
肩関節は上腕骨頭と肩甲骨関節窩による球関節で、関節円板はもたない。浅い関節窩を線維軟骨性の関節唇(関節窩唇)が取り巻いて深さを増し、関節頭の安定化を図る。関節円板と関節唇は混同しやすいが別の構造である。
✗ 3. 誤り
股関節
股関節は大腿骨頭と寛骨臼からなる臼状関節で、関節円板は有しない。関節窩である寛骨臼の周囲には線維軟骨性の寛骨臼唇(関節唇)が付き、深い受け皿をさらに深くして大腿骨頭を安定させる。
✗ 4. 誤り
膝関節
膝関節がもつのは関節円板ではなく、関節の内外側に半月状に存在する線維軟骨の「関節半月(内側半月・外側半月)」である。関節半月は関節腔を完全には二分しないC字形の構造で、関節円板が関節腔を2室に分ける円盤状構造であるのとは異なる。
ポイント
  • 関節円板をもつ主な関節は顎関節・胸鎖関節・遠位橈尺関節で、関節腔を2室に分ける。
  • 覚え方のコツ: 「円板=顎・胸鎖・橈尺(円盤で2室に割る)」「半月=膝(C字)」「関節唇=肩・股(線維軟骨のヘリ)」と3種で整理。
  • 関連知識: 関節円板・半月・関節唇はいずれも線維軟骨製で、関節面の適合を高め衝撃を吸収する補助装置である。
  • よくある間違い: 膝関節の「関節半月」を関節円板と呼んでしまう/肩関節・股関節の関節唇を関節円板と混同する。
  • 臨床応用: 顎関節症では関節円板の前方転位により開口時のクリックや関節雑音、開口障害を生じる。膝の半月板損傷はスポーツ外傷の代表例で、疼痛・ロッキング・引っかかり感が出現する。
比較表
関節 介在構造 特徴
顎関節 関節円板 関節腔を上下2室に分ける
胸鎖関節 関節円板 関節腔を2室に分ける
遠位橈尺関節 関節円板 尺骨頭と手根骨を隔てる
膝関節 内側・外側関節半月 C字形で関節腔を不完全に分割
肩関節・股関節 関節唇(関節窩唇・寛骨臼唇) 関節窩の縁で深さを増す
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題18|関節円板を有する関節はどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題18|関節円板を有する関節はどれか。
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