学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ G. 頭蓋骨 / Q0846

理由で解く 解剖学

Q0846 運動器系

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題16
問題
頭蓋骨について誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 蝶形骨 ― 卵円孔
2 側頭骨 ― 頸動脈管
3 後頭骨 ― 舌下神経管
4 下顎骨 ― 口蓋突起
解答
正解4(下顎骨 ― 口蓋突起)
解説
✗ 1.
蝶形骨 ― 卵円孔
✗ 正しい。 卵円孔は蝶形骨大翼の後縁に垂直下方へ開く楕円形の孔で、三叉神経第3枝(下顎神経)が通過する。この組合せは正しい。
✗ 2.
側頭骨 ― 頸動脈管
✗ 正しい。 頸動脈管は側頭骨錐体部を貫通する管で、内頸動脈を外頭蓋底から頭蓋腔へ導き、中頭蓋窩内側の破裂孔に開口する。側頭骨に属する構造であり組合せは正しい。
✗ 3.
後頭骨 ― 舌下神経管
✗ 正しい。 舌下神経管は後頭骨の大後頭孔前外側に左右1対開く孔で、舌下神経(第XII脳神経)を通過させる。「後頭骨 ― 舌下神経管」は教科書通りの正しい対応である。
✓ 4. 誤り
下顎骨 ― 口蓋突起
口蓋突起は上顎骨体から内方へ水平に出る突起で、左右が正中で合して骨口蓋(硬口蓋)の前2/3を構成する。下顎骨に口蓋突起は存在せず、下顎骨にみられる突起は下顎枝上端の関節突起(下顎頭を含む)・筋突起、および下顎体から起こる歯槽突起である。顎関節を形成するのは関節突起であり、咀嚼筋(側頭筋など)が付着するのが筋突起で、これらと口蓋突起を混同しないこと。上顎骨=口蓋突起、下顎骨=関節突起/筋突起とペアで整理する。
ポイント
  • 口蓋突起は上顎骨の突起で、下顎骨にはない。下顎骨の突起は関節突起・筋突起・歯槽突起の3つ。
  • 覚え方のコツ: 「上顎:前頭・頬骨・歯槽・口蓋」「下顎:関節・筋・歯槽」と4+3の突起リストで整理する。
  • 関連知識: 卵円孔=V3、正円孔=V2、棘孔=中硬膜動脈、頸静脈孔=IX/X/XI+内頸静脈、舌下神経管=XII の対応は頻出。
  • よくある間違い: 「下顎窩」(側頭骨の顎関節を形成する凹み)と下顎骨の構造を混同する。下顎窩は側頭骨側の受け皿である。
  • 臨床応用: 口蓋突起が左右癒合しないと口蓋裂となり、哺乳・発音・中耳換気障害を招く。出生直後のホッツ床などで対応する。
比較表
代表的な孔・突起
蝶形骨 視神経管、上眼窩裂、正円孔、卵円孔、棘孔
側頭骨 頸動脈管、内耳孔、茎乳突孔、乳様突起、茎状突起
後頭骨 大後頭孔、舌下神経管、後頭顆
上顎骨 眼窩下孔、口蓋突起、歯槽突起
下顎骨 下顎孔、オトガイ孔、関節突起・筋突起
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題16|頭蓋骨について誤っている組合せはどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題16|頭蓋骨について誤っている組合せはどれか。
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