学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ K. 自律神経系 / Q0685

理由で解く 解剖学

Q0685 神経系

出典:あマ指 第26回(2018) 問題24
問題
交感神経節前ニューロンの細胞体があるのはどれか。
選択肢
1 前角
2 側角
3 側索
4 後索
解答
正解2(側角)
解説
✗ 1. 誤り
前角
前角は体性運動ニューロン(α・γ運動ニューロン)の細胞体が集まる場所で、骨格筋の運動を司る。交感神経節前ニューロンは自律神経系の起始核であり、前角ではなく側角(中間外側核)に位置するため誤り。
✓ 2. 正しい
側角
交感神経節前ニューロンの細胞体は胸髄(T1)〜上部腰髄(L2)の側角(中間外側核)に存在する。前角と後角の間に張り出した小さな三角状の灰白質であり、ここから出た節前線維は前根→白交通枝を経て交感神経幹に入り、幹神経節で節後ニューロンに交代するか、あるいは交感神経幹を通り抜けて内臓神経として腹腔神経節・上下腸間膜神経節に至り節後ニューロンに交代する。灰白質の三角は「前角=運動・後角=感覚・側角=自律」と整理でき、側角は胸腰髄(交感)と仙髄S2〜S4(副交感)にのみ発達し、頸髄・下腰髄上部には顕著な側角はない。
✗ 3. 誤り
側索
側索は脊髄白質の一部で、灰白質の外側を前後に走る神経線維束(伝導路)の集合である。錐体路(外側皮質脊髄路)や脊髄視床側路・脊髄小脳路などが通るが、細胞体はなく軸索のみの領域。「側角(灰白質)」と「側索(白質)」を混同しないよう注意。
✗ 4. 誤り
後索
後索も脊髄白質の一部で、後正中溝と後外側溝の間を走る線維束。薄束(下肢由来)と楔状束(上肢由来)から構成され、深部感覚(意識のぼる固有感覚)・精密触覚・振動覚の上行路が通るが、細胞体はなく軸索のみ。側角との混同で選ばれがちな誤答。
ポイント
  • 交感神経節前ニューロンの細胞体は、胸髄(T1)〜上部腰髄(L2)の「側角(中間外側核)」にある。同じ名前でも「側索(白質)」とは別物。
  • 覚え方のコツ: 脊髄は「灰白質3角(前・後・側)」と「白質3索(前・側・後)」で2階建て。角=細胞体、索=軸索と機能で対比。
  • 関連知識: 側角は胸腰髄T1〜L2(交感)と仙髄S2〜S4(副交感)にのみ発達する。頸髄・下部腰髄には明瞭な側角がなく、自律神経ニューロンは少ない。
  • よくある間違い: 「側角」を「側索」と取り違える/前角(運動)を自律神経の起始核と誤認する/後索(深部感覚の伝導路)を細胞体のある場所と混同する。
  • 臨床応用: 脊髄空洞症が側角にまで拡大すると自律神経障害(起立性低血圧・無汗・瞳孔異常)を生じる。高位脊髄損傷ではT6以上で自律神経過反射が起こり、膀胱充満・褥瘡などの刺激で発作性高血圧を呈する。
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題24|交感神経節前ニューロンの細胞体があるのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題24|交感神経節前ニューロンの細胞体があるのはどれか。
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