学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ K. 自律神経系 / Q0684

理由で解く 解剖学

Q0684 神経系

出典:あマ指 第21回(2013) 問題32
問題
副交感神経の神経節で舌下腺への経路になっているのはどれか。
選択肢
1 顎下神経節
2 耳神経節
3 毛様体神経節
4 翼口蓋神経節
解答
正解1(顎下神経節)
解説
✓ 1. 正しい
顎下神経節
顎下神経節は顔面神経(VII)由来の副交感神経中継点で、舌下腺・顎下腺への分泌経路となる。橋の上唾液核から出た節前線維は顔面神経→鼓索神経→舌神経に合流し、舌神経に「ぶら下がる」ように存在する顎下神経節で節後ニューロンに交代する。節後線維は短い距離を走って顎下腺・舌下腺に分布し、漿液性・粘液性の唾液分泌を促進する。したがって本問の正解。経路は「上唾液核→顔面神経→鼓索神経→舌神経→顎下神経節→顎下腺・舌下腺」と一本道で覚える。
✗ 2. 誤り
耳神経節
耳神経節は舌咽神経(IX)由来の副交感神経中継点で、下唾液核→舌咽神経→鼓室神経→小錐体神経を経て耳神経節で交代し、節後線維は耳下腺に分布する。支配対象は耳下腺であり舌下腺ではないため誤り。
✗ 3. 誤り
毛様体神経節
毛様体神経節は動眼神経(III)由来の副交感神経中継点で、動眼神経副核(エディンガー・ウェストファール核)から起こった節前線維が動眼神経に混じって眼窩内に入り、ここで交代する。節後線維は毛様体筋(水晶体の調節)と瞳孔括約筋(縮瞳)を支配し、唾液腺とは無関係。
✗ 4. 誤り
翼口蓋神経節
翼口蓋神経節は顔面神経(VII)由来の副交感神経中継点で、上唾液核→顔面神経→大錐体神経→翼突管神経を経て翼口蓋窩で交代する。節後線維は涙腺・鼻粘膜腺・口蓋腺に分布するため、唾液腺(特に舌下腺)支配ではない。同じ顔面神経由来でも、翼口蓋神経節経由(涙・鼻)と顎下神経節経由(舌下・顎下)で分担されている点を混同しないこと。
ポイント
  • 顎下神経節は顔面神経(VII)鼓索神経経由の副交感中継点で、舌下腺・顎下腺の唾液分泌を支配する。
  • 覚え方のコツ: 副交感4神経節を「毛様=眼(III)/翼口蓋=涙+鼻(VII大錐体)/顎下=舌下腺+顎下腺(VII鼓索)/耳=耳下腺(IX)」と4対4でマッピング。
  • 関連知識: 唾液腺3大腺の副交感支配は「耳下腺=舌咽IX(耳神経節)/顎下腺・舌下腺=顔面VII鼓索(顎下神経節)」。交感支配は上頸神経節からの節後線維が外頸動脈に伴行して分布する。
  • よくある間違い: 顎下神経節と耳神経節の支配臓器を混同/翼口蓋神経節が唾液腺を支配すると誤解/顔面神経の2経路(大錐体と鼓索)を区別せず覚える。
  • 臨床応用: 鼓索神経障害では同側舌前2/3の味覚消失+舌下腺・顎下腺の唾液分泌低下を起こす。ワニの涙症候群(misdirection)は顔面神経損傷後の再生過程で涙腺と唾液腺線維が誤接続し、食事時に流涙が生じる現象。
比較表
副交感神経節 由来脳神経 起始核 支配臓器
毛様体神経節 動眼神経(III) 動眼神経副核 毛様体筋・瞳孔括約筋(縮瞳)
翼口蓋神経節 顔面神経(VII)大錐体神経 上唾液核 涙腺・鼻腺・口蓋腺
顎下神経節 顔面神経(VII)鼓索神経 上唾液核 顎下腺・舌下腺
耳神経節 舌咽神経(IX)小錐体神経 下唾液核 耳下腺
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題32|副交感神経の神経節で舌下腺への経路になっているのはどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題32|副交感神経の神経節で舌下腺への経路になっているのはどれか。
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