学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0660

理由で解く 解剖学

Q0660 神経系

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題27
問題
皮神経で大腿神経の枝はどれか。
選択肢
1 陰部大腿神経
2 外側大腿皮神経
3 腓腹神経
4 伏在神経
解答
正解4(伏在神経)
解説
✗ 1. 誤り
陰部大腿神経
陰部大腿神経(L1〜L2)は腰神経叢から直接起始する独立した枝であり、大腿神経の枝ではない。大腰筋を貫き、陰部枝は鼠径管を経て陰嚢(大陰唇)を、大腿枝は大腿三角の皮膚を支配する。
✗ 2. 誤り
外側大腿皮神経
外側大腿皮神経(L2〜L3)は腰神経叢から独立して起始する純粋な皮神経で、上前腸骨棘の内下方で鼠径靱帯の下を通り大腿外側の皮膚を支配する。大腿神経とは別系統で、絞扼により知覚異常性大腿痛(Meralgia paresthetica)を起こす。
✗ 3. 誤り
腓腹神経
腓腹神経は脛骨神経の内側腓腹皮神経と総腓骨神経の外側腓腹皮神経(の交通枝)が下腿で合流して形成される皮神経で、下腿後外側から足背外側・小指外側の皮膚を支配する。仙骨神経叢由来であり大腿神経とは無関係である。
✓ 4. 正しい
伏在神経
伏在神経は大腿神経の最長最大の皮枝(終枝)で、大腿三角で大腿神経から分かれ大内転筋と大内転筋腱の間を下行、膝内側で皮下に出て下腿内側から内果を越え足の内側縁まで下行する。大伏在静脈に伴走するため「伏在」と呼ばれ、膝・下腿内側〜足内側の皮膚感覚を担う。
ポイント
  • 伏在神経は大腿神経の終枝で、膝〜下腿内側〜足内側縁の皮膚を支配する純粋な感覚枝である。
  • 覚え方のコツ: 「大腿神経の皮枝=伏在神経のみ」とシンプルに覚え、他の大腿皮神経(外側・陰部大腿)は腰神経叢から直接出ると区別する。
  • 関連知識: 伏在神経は大伏在静脈に伴走し、下腿内側の静脈瘤手術や内果外科での愛護が求められる代表的感覚神経である。
  • よくある間違い: 外側大腿皮神経を大腿神経の枝と誤認する。腰神経叢から直接出る独立枝である点に注意。
  • 臨床応用: 大腿神経麻痺(L2〜L4)では膝伸展不能と伏在神経領域(下腿内側)の感覚障害が同時に現れ、腸腰筋血腫や鼠径ヘルニア手術合併症で発生する。
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題27|皮神経で大腿神経の枝はどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題27|皮神経で大腿神経の枝はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手