学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0661

理由で解く 解剖学

Q0661 神経系

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題28
問題
神経叢で副交感神経線維を含むのはどれか。
選択肢
1 頸神経叢
2 腕神経叢
3 腰神経叢
4 仙骨神経叢
解答
正解4(仙骨神経叢)
解説
✗ 1. 誤り
頸神経叢
頸神経叢はC1〜C4前枝でつくられ、横隔神経・頸神経ワナ・皮枝(小後頭・大耳介・頸横・鎖骨上神経)など体性神経線維のみを含む。副交感神経は脳幹(動眼・顔面・舌咽・迷走)と仙髄(S2〜S4)から起始する系統に限られ、頸神経には含まれない。
✗ 2. 誤り
腕神経叢
腕神経叢はC5〜T1前枝由来で、上肢の運動・感覚を担う体性神経のみを含む。上肢への交感神経は上・中・下頸神経節および上位胸神経節から灰白交通枝を経て腕神経叢に合流するが、副交感神経線維を含む枝はない。
✗ 3. 誤り
腰神経叢
腰神経叢はT12〜L4前枝由来で、大腿前面・内側の運動と皮膚感覚を担う体性神経叢である。副交感神経の仙髄副交感核はS2〜S4にあり、腰神経叢には副交感線維は含まれない。
✓ 4. 正しい
仙骨神経叢
仙骨神経叢(L4〜S4)のうちS2〜S4前枝には仙髄副交感核(中間外側核)から起始する骨盤内臓神経(勃起神経)の副交感節前線維が含まれる。骨盤内臓神経は下腹神経叢(下下腹神経叢)に合流し、下行結腸・S状結腸・直腸・膀胱・内生殖器の平滑筋と腺を支配する。教科書でもS2〜S4を陰部神経叢として独立させる場合があり、排尿・排便・勃起の骨盤神経支配の中心となる。
ポイント
  • 仙骨神経叢のS2〜S4は骨盤内臓神経(勃起神経)を出し、副交感神経線維を含む唯一の脊髄神経叢である。
  • 覚え方のコツ: 副交感は「脳幹+仙髄S2〜S4」の2か所のみ。脊髄神経叢では仙骨神経叢だけが該当と暗記する。
  • 関連知識: S2〜S4は陰部神経(体性)と骨盤内臓神経(副交感)を共に出す。前者は骨盤底筋・外尿道括約筋、後者は排尿筋・直腸平滑筋を支配する。
  • よくある間違い: 「頸神経叢にも副交感が含まれる」と誤解しがち。横隔神経は運動・感覚のみで副交感は含まない。
  • 臨床応用: S2〜S4損傷や骨盤内手術による骨盤内臓神経障害は、排尿障害(無力性膀胱)・勃起障害・直腸機能低下を招く。腰椎〜仙骨レベルの鑑別が重要。
比較表
神経叢 由来前枝 副交感線維
頸神経叢 C1〜C4 なし
腕神経叢 C5〜T1 なし
腰神経叢 T12〜L4 なし
仙骨神経叢(S2〜S4) L4〜S4 あり(骨盤内臓神経)
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題28|神経叢で副交感神経線維を含むのはどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題28|神経叢で副交感神経線維を含むのはどれか。
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