学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0642

理由で解く 解剖学

Q0642 神経系

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題30
問題
仙骨神経叢から出るのはどれか。
選択肢
1 腸骨下腹神経
2 閉鎖神経
3 陰部神経
4 大腿神経
解答
正解3(陰部神経)
解説
✗ 1. 誤り
腸骨下腹神経
腸骨下腹神経はT12-L1を根とし、腰神経叢から最初に分岐する枝である。下腹部皮膚と内腹斜筋・腹横筋の一部を支配する。仙骨神経叢ではなく腰神経叢由来。
✗ 2. 誤り
閉鎖神経
閉鎖神経は腰神経叢(L2-L4)から起こり、骨盤内を下って閉鎖管を通り大腿内側に出る。大腿内転筋群と外閉鎖筋、大腿内側の皮膚感覚を担う。仙骨神経叢由来ではない。
✓ 3. 正しい
陰部神経
陰部神経(S2-S4)は仙骨神経叢の最下部から起こる混合神経で、大坐骨孔(梨状筋下孔)から骨盤外に出たのち坐骨棘を回り込んで小坐骨孔から再び坐骨直腸窩に入る。会陰部の皮膚感覚に加え、骨盤底筋・外尿道括約筋・外肛門括約筋の随意運動を支配し、排尿・排便・性機能における随意制御の要となる。陰部神経叢として独立して扱われることもあるが、発生学的には仙骨神経叢の下部構成要素である。
✗ 4. 誤り
大腿神経
大腿神経は腰神経叢(L2-L4)の最大枝で、大腰筋外縁を下行して筋裂孔から大腿前面に出る。大腿四頭筋・縫工筋・恥骨筋の一部を運動支配し、終枝の伏在神経は下腿・足背内側の皮膚感覚を担う。仙骨神経叢ではなく腰神経叢由来。
ポイント
  • 仙骨神経叢(L4-S4)の代表枝は坐骨神経・上殿神経・下殿神経・陰部神経・後大腿皮神経。腰神経叢(T12-L4)と対比して覚える。
  • 覚え方のコツ: 「仙骨=下肢後面+殿部+会陰」「腰=大腿前面+大腿内側+下腹部」と支配領域で神経叢を区別する。
  • 関連知識: L4の前枝は腰神経叢と仙骨神経叢の両方に加わり、「腰仙骨神経幹」として両者を結ぶ。これを振り分け神経(furcal nerve)と呼ぶ。
  • よくある間違い: 陰部神経を腰神経叢と誤る/大腿神経を仙骨神経叢と誤って覚える。
  • 臨床応用: 分娩や手術での陰部神経ブロックは会陰部の無痛を得る手技として産科・泌尿器科で用いられる。
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題30|仙骨神経叢から出るのはどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題30|仙骨神経叢から出るのはどれか。
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