学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0643

理由で解く 解剖学

Q0643 神経系

出典:あマ指 第14回(2006) 問題30
問題
横隔神経を出す神経叢はどれか。
選択肢
1 頸神経叢
2 腕神経叢
3 腰神経叢
4 仙骨神経叢
解答
正解1(頸神経叢)
解説
✓ 1. 正しい
頸神経叢
横隔神経はC3-C5、特にC4を中心とする頸神経叢の筋枝として形成される。前斜角筋表面を下行し、胸郭上口から胸腔に入り、心臓・心膜外側を縦走して最終的に横隔膜を支配する。運動線維(横隔膜への体性運動)と感覚線維(心膜・縦隔胸膜・横隔膜腹膜面)からなる混合神経で、関連痛が同じ分節支配の肩(C3-C5皮膚節)に投射される点でも臨床的に重要である。
✗ 2. 誤り
腕神経叢
腕神経叢はC5-T1を根とし、上肢帯と自由上肢の筋・皮膚を支配する神経叢である。筋皮・正中・尺骨・橈骨・腋窩神経などの上肢神経を分枝するが、横隔膜は支配しない。
✗ 3. 誤り
腰神経叢
腰神経叢(T12-L4)は大腿前面・内側の筋と皮膚、下腹部皮膚を支配する神経叢で、腸骨下腹・腸骨鼠径・大腿・閉鎖神経などを出す。頸部の横隔神経とは解剖学的に遠く関連がない。
✗ 4. 誤り
仙骨神経叢
仙骨神経叢(L4-S4)は殿部・大腿後面・下腿・足の筋と皮膚、会陰部を支配する神経叢で、坐骨・上殿・下殿・陰部神経などを出す。横隔膜とは無関係である。
ポイント
  • 横隔神経はC3・C4・C5の前枝から成り、頸神経叢最大の筋枝。「C3・C4・C5 keep the diaphragm alive」という英語の語呂合わせが有名。
  • 覚え方のコツ: 「横隔=C4中心(3-4-5)、呼吸の要」と数字で記憶。頸神経叢は呼吸、腕神経叢は上肢と対比する。
  • 関連知識: 横隔神経は左右独立して横隔膜を分担支配し、片側損傷では片側の横隔膜が挙上する(Hoover徴候)。心膜・縦隔胸膜・横隔膜腹膜面の感覚も担う。
  • よくある間違い: 横隔神経を迷走神経(第10脳神経)と混同する/横隔神経を胸神経由来と誤って覚える。
  • 臨床応用: 心肺手術時に横隔神経を直接刺激して横隔膜の動きを確認。胸髄以下の高位頸髄損傷ではC3以下が温存されれば自発呼吸が可能。
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題30|横隔神経を出す神経叢はどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題30|横隔神経を出す神経叢はどれか。
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