学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0641

理由で解く 解剖学

Q0641 神経系

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題19
問題
腰神経叢の枝によって支配される筋はどれか。
選択肢
1 梨状筋
2 上双子筋
3 外閉鎖筋
4 大腿筋膜張筋
解答
正解3(外閉鎖筋)
解説
✗ 1. 誤り
梨状筋
梨状筋は仙骨前面から起こり大転子に停止する深層外旋筋で、仙骨神経叢からの直接枝(梨状筋神経、S1-S2)に支配される。腰神経叢の枝ではない。
✗ 2. 誤り
上双子筋
上双子筋は坐骨棘から起こり大転子窩に停止する深層外旋筋で、仙骨神経叢の枝である内閉鎖筋神経(L5-S2)に支配される。腰神経叢ではなく仙骨神経叢由来である。
✓ 3. 正しい
外閉鎖筋
外閉鎖筋は閉鎖膜外面と閉鎖孔周囲の恥骨・坐骨枝から起こり、大腿骨転子窩に停止する外旋作用をもつ深層筋である。支配神経は腰神経叢(L2-L4)由来の閉鎖神経で、閉鎖神経は大腿内転筋群(長・短・大内転筋、薄筋、恥骨筋の一部)と外閉鎖筋を一括して支配する。外閉鎖筋は深層外旋筋6筋のなかで唯一腰神経叢から神経支配を受ける筋であり、ほかの5筋(梨状筋・上下双子筋・内閉鎖筋・大腿方形筋)は仙骨神経叢の枝に支配される。
✗ 4. 誤り
大腿筋膜張筋
大腿筋膜張筋は上前腸骨棘から起こり、腸脛靭帯を介して脛骨外側顆に作用する外転・内旋筋である。支配は仙骨神経叢の上殿神経(L4-S1)で、中殿筋・小殿筋とともに股関節の外転を担う。腰神経叢ではない。
ポイント
  • 腰神経叢(T12-L4)の運動支配は主に大腿前面(大腿神経)と大腿内側(閉鎖神経)に限定され、外閉鎖筋は唯一の「深層外旋筋」かつ腰神経叢支配である。
  • 覚え方のコツ: 「外閉鎖筋=閉鎖神経、内閉鎖筋=仙骨神経叢」と内外の対比で覚える。深層外旋筋6筋のうち外閉鎖筋だけが腰神経叢。
  • 関連知識: 閉鎖神経は閉鎖管を通って大腿内側に出て、前枝と後枝に分かれる。後枝が外閉鎖筋と大内転筋の一部を支配し、大腿内側皮膚にも感覚枝を送る。
  • よくある間違い: 内閉鎖筋と外閉鎖筋の支配神経を取り違える/深層外旋筋はすべて仙骨神経叢と誤って一括りにする。
  • 臨床応用: 閉鎖神経障害では内転筋力低下と大腿内側の感覚障害を呈する。骨盤骨折や婦人科手術で損傷されうる。
比較表
筋名 支配神経 由来神経叢
腸腰筋 大腿神経+腰神経叢直接枝 腰神経叢
大腿四頭筋・縫工筋 大腿神経 腰神経叢
大腿内転筋群・薄筋・外閉鎖筋 閉鎖神経 腰神経叢
中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋 上殿神経 仙骨神経叢
大殿筋 下殿神経 仙骨神経叢
梨状筋・上下双子筋・内閉鎖筋・大腿方形筋 直接枝(S1-S2など) 仙骨神経叢
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題19|腰神経叢の枝によって支配される筋はどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題19|腰神経叢の枝によって支配される筋はどれか。
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