学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0639

理由で解く 解剖学

Q0639 神経系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題35
問題
頸神経叢から出るのはどれか。
選択肢
1 正中神経
2 尺骨神経
3 橈骨神経
4 横隔神経
解答
正解4(横隔神経)
解説
✗ 1. 誤り
正中神経
正中神経は腕神経叢から出る上肢の神経で、外側神経束と内側神経束の枝が腋窩動脈前面でY字状に合流して形成される。頸神経叢(C1-C4)ではなく、C6-T1を根とする腕神経叢の代表的枝である。
✗ 2. 誤り
尺骨神経
尺骨神経は腕神経叢の内側神経束から起こり、上腕を内側に下行して上腕骨内側上顆後面の尺骨神経溝を通る。頸神経叢由来ではなく、根はC8-T1である。
✗ 3. 誤り
橈骨神経
橈骨神経は腕神経叢後神経束から出る最大の枝で、根はC5-T1にまたがる。上腕骨後面の橈骨神経溝を走り、上腕三頭筋と前腕伸筋群を支配する。頸神経叢からは発しない。
✓ 4. 正しい
横隔神経
横隔神経はC4を中心にC3-C5の前枝から起こり、頸神経叢の代表的な筋枝として胸郭上口を下行して縦隔を通り、横隔膜を運動性に支配する。運動線維のほかに心膜・縦隔胸膜・横隔膜腹膜面の感覚線維も含む混合神経で、横隔膜刺激に伴う関連痛は同じC3-C5の皮膚節である肩部に投射されることがある。呼吸運動の主要な支配神経であり、頸部以上の脊髄損傷では呼吸麻痺に直結する。
ポイント
  • 頸神経叢(C1-C4)の代表枝は、皮枝が小後頭神経・大耳介神経・頸横神経・鎖骨上神経、筋枝が頸神経ワナ(舌骨下筋群支配)と横隔神経である。
  • 覚え方のコツ: 「頸神経叢=横隔神経+鎖骨上部皮枝」「腕神経叢=正中・尺骨・橈骨・筋皮・腋窩」と、首と上肢で明確に対比する。
  • 関連知識: 横隔神経はC4優位でC3-C5から成る。副神経(第11脳神経)と異なり純粋な脊髄神経由来で、胸腺や縦隔胸膜を通過する。
  • よくある間違い: 上肢神経(正中・尺骨・橈骨)を頸神経叢と混同/横隔神経と迷走神経を混同する。
  • 臨床応用: C3-C5レベル以上の頸髄損傷では両側横隔膜麻痺により自発呼吸が困難となる。しゃっくりは横隔神経の反射性痙攣。
比較表
神経叢 由来(脊髄節) 代表的な枝
頸神経叢 C1-C4 横隔神経・頸神経ワナ・小後頭神経・大耳介神経・鎖骨上神経
腕神経叢 C5-T1 筋皮神経・正中神経・尺骨神経・橈骨神経・腋窩神経
腰神経叢 T12-L4 腸骨下腹神経・腸骨鼠径神経・大腿神経・閉鎖神経・外側大腿皮神経
仙骨神経叢 L4-S4 坐骨神経・上殿神経・下殿神経・陰部神経・後大腿皮神経
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題35|頸神経叢から出るのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題35|頸神経叢から出るのはどれか。
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