学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ H. 伝導路 / Q0555

理由で解く 解剖学

Q0555 神経系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題36
問題
錐体路の経路でないのはどれか。
選択肢
1 内 包
2 中脳の赤核
3 延髄の錐体
4 脊髄の側索
解答
正解2(中脳の赤核)
解説
✗ 1.
内 包
✗ 正しい。 内包は大脳皮質運動野から下行する錐体路線維が最初に通過する重要な狭窄部で、尾状核・視床とレンズ核の間を縦走する投射線維束である。錐体路の通り道として必須の経路である。
✓ 2. 誤り
中脳の赤核
錐体路(皮質脊髄路)は大脳皮質運動野を出発し、内包後脚→中脳の大脳脚→橋底部→延髄の錐体→延髄下端の錐体交叉→脊髄側索(外側皮質脊髄路)または脊髄前索(前皮質脊髄路)を経て脊髄前角運動ニューロンへ至る経路である。中脳では被蓋ではなく腹側の大脳脚を通過する。赤核は中脳被蓋に存在する錐体外路系の中継核で、赤核脊髄路など錐体外路の一員として運動調節に関与するが、錐体路そのものは赤核を経由しない。錐体路と錐体外路の区別を明確にする必要がある。
✗ 3.
延髄の錐体
✗ 正しい。 延髄腹側面の錐体は名称どおり錐体路の線維束を内部に含む縦走する隆起で、錐体路の経路として不可欠の構造である。その下端で錐体交叉が生じ、大部分の線維が反対側へ移行する。
✗ 4.
脊髄の側索
✗ 正しい。 錐体交叉を経た錐体路線維の大部分は、対側の脊髄側索を外側皮質脊髄路として下行し、各髄節で脊髄前角運動ニューロンに終わる。側索は錐体路の主要な下行経路である。
ポイント
  • 錐体路は皮質運動野→内包後脚→中脳大脳脚→橋底部→延髄錐体→錐体交叉→脊髄側索/前索の経路をとる。
  • 覚え方のコツ: 「皮・内・脚・橋・錐・叉・側」の7ステップで頭から尾側へ順に暗唱。赤核は錐体外路(赤核脊髄路)で、錐体路の経路ではないと区別。
  • 関連知識: 錐体路=皮質脊髄路+皮質核路(顔・頭部支配)。錐体外路は大脳基底核・赤核・黒質・オリーブ核・網様体・小脳を経由する複雑な経路で運動調節に関与。
  • よくある間違い: 「中脳を通る=赤核を通る」と短絡しやすい。中脳では錐体路は被蓋(赤核)ではなく腹側の大脳脚を通る点が鑑別ポイント。
  • 臨床応用: 内包出血・中大脳動脈梗塞で錐体路が損傷→対側片麻痺・病的反射(バビンスキー反射陽性)・痙性麻痺。延髄交叉より下の障害では同側麻痺となる。
比較表
部位 錐体路の通過ルート
大脳皮質 運動野(中心前回)を起始
大脳白質 放線冠→内包後脚
中脳 大脳脚(腹側)※赤核は経由しない
橋底部
延髄 錐体(腹側隆起)→錐体交叉(下端)
脊髄 外側皮質脊髄路(側索・大部分)/前皮質脊髄路(前索・少数)
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題36|錐体路の経路でないのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題36|錐体路の経路でないのはどれか。
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