学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ I. 脳神経 / Q0611

理由で解く 解剖学

Q0611 神経系

出典:あマ指 第30回(2022) 問題22
問題
眼輪筋を支配するのはどれか。
選択肢
1 動眼神経
2 滑車神経
3 外転神経
4 顔面神経
解答
正解4(顔面神経)
解説
✗ 1. 誤り
動眼神経
動眼神経(III)は眼球を動かす外眼筋4筋(上・内・下直筋、下斜筋)と上眼瞼挙筋を支配する外眼筋系の神経。眼輪筋は表情筋に属し、III の支配外である。
✗ 2. 誤り
滑車神経
滑車神経(IV)は上斜筋のみを支配する純粋運動神経で、表情筋への関与はない。眼輪筋は顔面神経(VII)支配である。
✗ 3. 誤り
外転神経
外転神経(VI)は外側直筋のみを支配する純粋運動神経で、表情筋である眼輪筋を支配しない。VI 麻痺では外転障害と内斜視が出るが閉瞼機能は正常に保たれる。
✓ 4. 正しい
顔面神経
眼輪筋は眼瞼を閉じる表情筋で、顔面神経(VII)の顔面筋枝である「側頭枝・頬骨枝」が支配する。顔面神経は橋の下面から出て内耳孔→顔面神経管→茎乳突孔を経て耳下腺を貫き、側頭枝・頬骨枝・頬筋枝・下顎縁枝・頸枝に扇状に分岐して顔面全域の表情筋を支配する。眼輪筋の主な作用は随意的閉瞼と不随意的瞬目で、角膜反射の遠心路としても働く。顔面神経麻痺では患側の眼輪筋が動かせず、閉瞼不全(兎眼)となり角膜乾燥や結膜炎を来しうる。
ポイント
  • 眼輪筋は顔面神経(VII)支配の表情筋で、閉瞼と瞬目の役割を担う。
  • 覚え方のコツ: 「まぶたを開く=III(上眼瞼挙筋)、閉じる=VII(眼輪筋)」と対で暗記。開閉で神経が分かれる。
  • 関連知識: 角膜反射の求心路は V1(鼻毛様体神経)、遠心路は VII(眼輪筋)。求心・遠心で神経が違うのが重要。
  • よくある間違い: 眼瞼下垂を「眼輪筋麻痺」と勘違いするミス。下垂は上眼瞼挙筋(III)の障害であり、眼輪筋麻痺は逆に閉瞼不全(兎眼)を起こす。
  • 臨床応用: ベル麻痺(末梢性 VII 麻痺)では患側全体の表情筋が動かず、額のしわも寄らず閉瞼も不十分。中枢性(皮質橋路病変)では対側下半顔のみ麻痺し額は保たれる点が鑑別ポイント。
解説画像
あマ指 第30回(2022) 問題22|眼輪筋を支配するのはどれか。 解説図
あマ指 第30回(2022) 問題22|眼輪筋を支配するのはどれか。
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