学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ G. 脳室系・髄膜・脳脊髄液 / Q0537

理由で解く 解剖学

Q0537 神経系

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題29
問題
脳室系に含まれないのはどれか。
選択肢
1 中心管
2 室間孔
3 中脳水道
4 くも膜下腔
解答
正解4(くも膜下腔)
解説
✗ 1.
中心管
✗ 正しい。 中心管は脊髄の中央を縦走する細い内腔で、頭側端では第4脳室の下端と直接連続する。上衣細胞でおおわれ、発生学的にも機能的にも脳室系の一部(延長)として扱われるため、脳室系に「含まれない」とは言えない。
✗ 2.
室間孔
✗ 正しい。 室間孔(モンロー孔)は左右の側脳室と正中の第3脳室を連絡する開口で、脳脊髄液が脳室系内を流れる際の通路である。脳室系を構成する連絡孔の一つとして本系に含まれる。
✗ 3.
中脳水道
✗ 正しい。 中脳水道は第3脳室と第4脳室を連結する中脳内の細い管で、脳室系を縦方向につなぐ重要な構成要素である。ここが狭窄すると閉塞性水頭症を起こすことからも、脳室系の一部であることは明確である。
✓ 4. 誤り
くも膜下腔
くも膜下腔はくも膜と軟膜の間に広がる腔であり、脳と脊髄の表面を取り囲む「髄膜腔」に属する。脳脊髄液で満たされるものの、これは第4脳室の正中口・外側口から外へ出た後の髄液が存在する空間であり、脳室系の内腔ではない。したがって脳室系(左右側脳室・第3脳室・中脳水道・第4脳室・中心管と、それらを結ぶ室間孔など)には含まれず、本問の正解となる。
ポイント
  • 脳室系=側脳室・第3脳室・中脳水道・第4脳室・中心管と、それらをつなぐ室間孔・中脳水道・正中口/外側口の総体。
  • 覚え方のコツ: 「脳室系は中(なか)の水路、くも膜下腔は外(そと)のプール」と対比する。内腔か表面かで切り分ける。
  • 関連知識: くも膜下腔は髄膜(硬膜・くも膜・軟膜)のうちくも膜と軟膜の間にあり、脳脊髄液で満たされた外側の腔である。
  • よくある間違い: 「脳脊髄液で満たされる=脳室系」と混同しがち。液が流れる空間は、内腔(脳室系)と外側(くも膜下腔)の2系統に分けて考える。
  • 臨床応用: くも膜下腔で起こる出血を「くも膜下出血」と呼び、脳動脈瘤の破裂が原因となる。脳室系内の出血とは区別される。
比較表
区分 構造 脳室系?
内腔 側脳室・第3脳室・中脳水道・第4脳室・中心管 含まれる
連絡孔 室間孔・正中口・外側口 含まれる
外表 くも膜下腔 含まれない
髄膜層 硬膜・くも膜・軟膜 含まれない
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題29|脳室系に含まれないのはどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題29|脳室系に含まれないのはどれか。
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