学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0308

理由で解く 解剖学

Q0308 消化器系

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題30
問題
運動神経で支配される括約筋はどれか。
選択肢
1 瞳孔括約筋
2 幽門括約筋
3 オッディ括約筋
4 外肛門括約筋
解答
正解4(外肛門括約筋)
解説
✗ 1. 誤り
瞳孔括約筋
瞳孔括約筋は虹彩にある平滑筋で、副交感神経(動眼神経に随行)の支配を受けて縮瞳を起こす。自律神経支配の不随意筋であり、体性運動神経による随意的支配は受けない。
✗ 2. 誤り
幽門括約筋
幽門括約筋は胃の輪走筋が特に発達して厚くなった平滑筋で、自律神経(迷走神経・交感神経)の支配を受ける。胃内容物を十二指腸へ送る速度を不随意に調節する消化管固有の括約筋であり、随意的に収縮させることはできない。
✗ 3. 誤り
オッディ括約筋
オッディ括約筋は大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)の開口部を取り囲む平滑筋で、総胆管と膵管の合流部に位置し、胆汁・膵液の流出を調節する。自律神経支配の不随意筋であり、体性運動神経による随意支配はない。
✓ 4. 正しい
外肛門括約筋
外肛門括約筋は肛門を取り囲む横紋筋(骨格筋)で、陰部神経の枝である下直腸神経(体性運動神経)によって支配される。随意的に収縮・弛緩させることができ、排便の随意的制御を担う。一方、同じ肛門にある内肛門括約筋は直腸の内輪筋が肥厚した平滑筋で、自律神経支配の不随意筋として反射的に肛門を閉じる。消化管の他の括約筋(幽門括約筋・オッディ括約筋・内肛門括約筋)は平滑筋で自律神経支配だが、外肛門括約筋のみが骨格筋で体性運動神経支配である点が特徴的である。
ポイント
  • 外肛門括約筋は横紋筋(骨格筋)で陰部神経(体性運動神経)の支配を受け、随意的に収縮・弛緩できる唯一の消化管括約筋である。
  • 覚え方のコツ: 「括約筋のうち随意的なのは外肛門括約筋だけ」と例外として記憶。他は全て平滑筋+自律神経支配と整理する。
  • 関連知識: 内肛門括約筋は直腸の内輪筋由来の平滑筋で反射的に閉じ、外肛門括約筋は横紋筋で随意的に閉じる。排便は両者の協調で成立する。
  • よくある間違い: 幽門括約筋を随意筋と誤認/外肛門括約筋と内肛門括約筋を混同/陰部神経を自律神経と誤解する。
  • 臨床応用: 陰部神経損傷や仙骨神経障害で外肛門括約筋が麻痺すると便失禁を生じる。出産時の会陰裂傷や脊髄損傷が原因となり得る。
比較表
括約筋 筋の種類 支配神経 随意性
瞳孔括約筋 平滑筋 動眼神経副交感線維 不随意
幽門括約筋 平滑筋 自律神経(迷走・交感) 不随意
オッディ括約筋 平滑筋 自律神経 不随意
内肛門括約筋 平滑筋 自律神経 不随意
外肛門括約筋 横紋筋(骨格筋) 陰部神経(体性運動神経) 随意
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題30|運動神経で支配される括約筋はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題30|運動神経で支配される括約筋はどれか。
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