学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ E. 副腎 / Q0475

理由で解く 解剖学

Q0475 内分泌系

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題21
問題
内分泌腺について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 松果体は神経組織から構成される。
2 甲状腺の傍濾胞細胞からカルシトニンが分泌される。
3 下垂体には門脈系が形成される。
4 副腎皮質の細胞はクロム親和細胞と呼ばれる。
解答
正解4(副腎皮質の細胞はクロム親和細胞と呼ばれる。)
解説
✗ 1.
松果体は神経組織から構成される。
✗ 正しい。 この記述は正しい。松果体は間脳後上部に突出する小器官で、神経細胞由来の松果体細胞(ピネアロサイト)とグリア細胞から構成され、神経組織に由来する内分泌器官である。メラトニンを分泌する。
✗ 2.
甲状腺の傍濾胞細胞からカルシトニンが分泌される。
✗ 正しい。 この記述は正しい。甲状腺濾胞間に散在する傍濾胞細胞(C細胞)はカルシトニンを分泌し、血中Ca濃度を下げる。PTH(上皮小体)・活性型ビタミンDと並ぶCa代謝ホルモンの一つである。
✗ 3.
下垂体には門脈系が形成される。
✗ 正しい。 この記述は正しい。視床下部と下垂体前葉の間には下垂体門脈系が形成され、視床下部ホルモン(放出ホルモン・抑制ホルモン)が門脈血を介して前葉に運ばれ、前葉ホルモン分泌を調節する。
✓ 4. 誤り
副腎皮質の細胞はクロム親和細胞と呼ばれる。
この記述は誤り。クロム親和細胞(クロム親性細胞)と呼ばれるのは副腎「髄質」の細胞であり、皮質ではない。髄質細胞は交感神経節後細胞と起源を同じくする神経堤由来の細胞で、重クロム酸カリを含む染色液で黄褐色に染まるためこの名が付けられた。アドレナリン細胞とノルアドレナリン細胞の2種類が区別され、カテコールアミンを血中に分泌する。一方、副腎皮質は腹膜上皮から発生する中胚葉性器官で、脂肪滴を含む大型の上皮細胞が球状帯・束状帯・網状帯の3層をなしステロイドホルモンを分泌する。
ポイント
  • クロム親和細胞は副腎「髄質」の細胞で、皮質ではない。髄質はカテコールアミン、皮質はステロイドを分泌する。
  • 覚え方のコツ: 「皮質=ステロイド(コレステロール由来)、髄質=カテコールアミン(神経由来・クロム親性)」とセットで暗記。
  • 関連知識: 皮質は中胚葉(腹膜上皮)由来、髄質は外胚葉(神経堤)由来。両者は発生も分泌物質も異なる別系統の組織が共存する。
  • よくある間違い: 皮質と髄質の由来・産物を逆に覚える/クロム親性細胞を皮質と誤認する。「クロム=カテコールアミン=髄質」で覚える。
  • 臨床応用: 褐色細胞腫はクロム親和細胞由来の腫瘍で、副腎髄質や傍神経節から発生し、発作性高血圧・頭痛・動悸・発汗の5Hsや尿中メタネフリン高値を呈する。
比較表
副腎 由来 主な細胞・産物 別名
皮質 中胚葉(腹膜上皮) ステロイド(アルドステロン・コルチゾール・アンドロゲン)
髄質 外胚葉(神経堤) カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン) クロム親和細胞
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題21|内分泌腺について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題21|内分泌腺について誤っている記述はどれか。
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