学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ E. 副腎 / Q0476

理由で解く 解剖学

Q0476 内分泌系

出典:あマ指 第2回(1994) 問題26
問題
副腎について正しい記述はどれか。
選択肢
1 左右の腎臓の前面に位置する。
2 髄質は皮質を囲む。
3 皮質からはインスリンが分泌される。
4 髄質からはアドレナリンが分泌される。
解答
正解4(髄質からはアドレナリンが分泌される。)
解説
✗ 1. 誤り
左右の腎臓の前面に位置する。
副腎は腎臓の前面ではなく「上極(上方)」にかぶさるように位置し、腎上体とも呼ばれる。後腹膜腔に脂肪組織とジェロタ筋膜に包まれて存在し、右副腎は三角形、左副腎は半月形〜Y字形を呈する。
✗ 2. 誤り
髄質は皮質を囲む。
位置関係は逆で、「皮質が髄質を囲む」が正しい。副腎は表層を皮質、中心部を髄質が占める2層構造で、皮質はステロイドホルモン、髄質はカテコールアミンを分泌する。皮質と髄質は発生も分泌物質もまったく異なる。
✗ 3. 誤り
皮質からはインスリンが分泌される。
インスリンは副腎皮質ではなく「膵臓の膵島(ランゲルハンス島)のB細胞」から分泌される。副腎皮質からはアルドステロン・コルチゾール・副腎性アンドロゲンなどのステロイドホルモンが分泌される。分泌臓器と産物の取り違えに注意。
✓ 4. 正しい
髄質からはアドレナリンが分泌される。
副腎髄質は交感神経の節後細胞と起源を同じくする神経堤(外胚葉)由来のクロム親和細胞から構成され、重クロム酸カリで黄褐色に染まる。アドレナリン(約80%)とノルアドレナリン(約20%)というカテコールアミンを血中に放出し、ストレス応答として心拍数増加・血圧上昇・気管支拡張・血糖上昇などの交感神経優位の反応をもたらす。副腎髄質はいわば「血流内に分泌する交感神経節」とも言える特殊な器官である。褐色細胞腫は髄質のクロム親和細胞由来の腫瘍で、発作性高血圧・頭痛・発汗を特徴とする。
ポイント
  • 副腎髄質はクロム親和細胞からアドレナリン(約80%)とノルアドレナリンを血中へ放出する。
  • 覚え方のコツ: 「副腎=腎の『上』、外(皮質)=ステロイド、内(髄質)=カテコールアミン」と位置と産物を対応させる。
  • 関連知識: 副腎皮質は腹膜上皮(中胚葉)、髄質は神経堤(外胚葉)由来。皮質3層の外側から球状帯(アルドステロン)、束状帯(コルチゾール)、網状帯(アンドロゲン)。
  • よくある間違い: 「皮質からインスリン」「髄質が皮質を囲む」「副腎は腎の前面」など、産物・層関係・位置の基本事項を取り違える。
  • 臨床応用: 褐色細胞腫(髄質)は尿中メタネフリンやVMAが高値。原発性アルドステロン症(球状帯)は低K性高血圧、クッシング症候群(束状帯)は中心性肥満・満月様顔貌・皮膚線条を呈する。
比較表
副腎領域 主なホルモン 作用
皮質・球状帯 アルドステロン Na再吸収・K排泄(血圧上昇)
皮質・束状帯 コルチゾール 糖新生・抗炎症・抗ストレス
皮質・網状帯 副腎性アンドロゲン 弱い男性化作用
髄質 アドレナリン・ノルアドレナリン 心拍増・血圧上昇・血糖上昇
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題26|副腎について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題26|副腎について正しい記述はどれか。
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