学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ E. 副腎 / Q0474

理由で解く 解剖学

Q0474 内分泌系

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題26
問題
正しいのはどれか。
選択肢
1 下垂体は篩骨のトルコ鞍の下垂体窩に位置する。
2 松果体は間脳下部に位置する。
3 副腎は腎臓の上部に位置する。
4 上皮小体は甲状腺の前面に位置する。
解答
正解3(副腎は腎臓の上部に位置する。)
解説
✗ 1. 誤り
下垂体は篩骨のトルコ鞍の下垂体窩に位置する。
下垂体窩は蝶形骨体上面のトルコ鞍の中央にある陥凹であり、篩骨ではない。篩骨は前頭蓋窩の正中部をなし、篩板・鶏冠・眼窩の内側壁などを形成する。
✗ 2. 誤り
松果体は間脳下部に位置する。
松果体は間脳の後上部から突出する小さな内分泌器官で、第三脳室後壁の上方、視床髄条の後端に位置する。「下部」ではなく「後上部」が正しい。視床下部の下方に位置するのは下垂体(脳下垂体)である。
✓ 3. 正しい
副腎は腎臓の上部に位置する。
副腎は左右の腎臓の上極にナポレオンの帽子のようにかぶさる1対の内分泌器官で、「腎上体」とも呼ばれる。後腹膜腔に位置し、腎臓とは副腎筋膜(ジェロタ筋膜)内で脂肪組織を介して接する。皮質はアルドステロン・コルチゾール・副腎性アンドロゲンなどのステロイドホルモンを、髄質はアドレナリン・ノルアドレナリンを分泌する。
✗ 4. 誤り
上皮小体は甲状腺の前面に位置する。
上皮小体は甲状腺の後面に上下1対計4個が埋め込まれるように存在する米粒大の内分泌腺で、前面ではない。甲状腺手術ではこの位置関係を誤ると上皮小体を摘除してしまい、術後テタニー(低Ca血症)をきたすリスクがある。
ポイント
  • 副腎は左右の腎臓の上極にかぶさる後腹膜器官で、腎上体とも呼ばれる。
  • 覚え方のコツ: 「副腎=腎の『上』、上皮小体=甲状腺の『後』、下垂体=蝶形骨(トルコ鞍)、松果体=間脳の『後上』」と位置をセットで記憶。
  • 関連知識: 副腎皮質と髄質は発生が異なる。皮質は中胚葉(腹膜上皮)由来、髄質は外胚葉の神経堤由来で交感神経節細胞と起源を共有する。
  • よくある間違い: 「下垂体=篩骨」「松果体=間脳下部」「上皮小体=甲状腺前面」はいずれも典型的ひっかけ。トルコ鞍は蝶形骨、上皮小体は後面が鉄則。
  • 臨床応用: 副腎は後腹膜器官のため、腹部CTで腎上極の内側に三角形〜Y字形に描出される。褐色細胞腫(髄質)やクッシング症候群(皮質)の局在診断に重要。
比較表
内分泌器官 位置
下垂体 蝶形骨トルコ鞍の下垂体窩
松果体 間脳後上部(第三脳室後壁上方)
甲状腺 甲状軟骨下面~気管上部の前面
上皮小体 甲状腺の後面、上下1対計4個
副腎 左右腎臓の上極(後腹膜)
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題26|正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題26|正しいのはどれか。
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