学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ C. 受精と発生 / Q0450

理由で解く 解剖学

Q0450 生殖器系

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題16
問題
発生について正しいのはどれか。
選択肢
1 精子と卵子は腟内で受精する。
2 着床は桑実胚の段階で起こる。
3 真皮は中胚葉から分化する。
4 胎盤では母体と胎児の血液が混ざり合う。
解答
正解3(真皮は中胚葉から分化する。)
解説
✗ 1. 誤り
精子と卵子は腟内で受精する。
受精は膣内ではなく、卵管の外側1/2を占める卵管膨大部で起こる。膣内は精子が射精によって入る側であり、ここに卵子は存在しない。精子は膣→子宮頸管→子宮腔→卵管膨大部と進んで卵子と出会うため、本肢は誤り。
✗ 2. 誤り
着床は桑実胚の段階で起こる。
桑実胚は受精後3〜4日で子宮腔に到達するだけで、まだ着床は起こらない。さらに卵割を続けて内部にすき間ができた「胚盤胞(胞胚)」となり、その段階で子宮内膜に着床する。着床は胚盤胞で起こるため、桑実胚とする本肢は誤り。
✓ 3. 正しい
真皮は中胚葉から分化する。
皮膚は2層構造で、表面の「表皮」は外胚葉から分化する角化重層扁平上皮、その下の「真皮」は中胚葉から分化する線維性結合組織層である。真皮は膠原線維・弾性線維を豊富に含み、毛細血管・神経終末・汗腺や立毛筋周囲の結合組織を支える。中胚葉は骨・軟骨・結合組織・筋・循環系・泌尿生殖系の起源であり、真皮の結合組織もこの胚葉から分化する。したがって「真皮—中胚葉」の組合せは正しく、本肢が正解となる。表皮(外胚葉)と真皮(中胚葉)で胚葉由来が異なるのは頻出ポイントである。
✗ 4. 誤り
胎盤では母体と胎児の血液が混ざり合う。
胎盤では絨毛壁を隔てて母児の血液が物質交換するのみで、直接混ざり合うことはない。絨毛の内部は胎児毛細血管、外側を満たす絨毛間腔は母体血で、絨毛壁の関門を拡散・能動輸送を介してのみ物質が移動する。混ざるとの記述は誤り。
ポイント
  • 真皮は中胚葉、表皮は外胚葉から分化。皮膚は2層で胚葉由来が異なる。
  • 覚え方のコツ: 表皮=「外の壁紙」(外胚葉)、真皮=「中の骨組み」(中胚葉)——外内の対比+結合組織は中胚葉と2点セットで暗記。
  • 関連知識: 毛・爪・汗腺・皮脂腺は外胚葉(表皮付属器)、皮下脂肪・血管・神経の結合組織は中胚葉。表皮の黒色素細胞(メラノサイト)は神経堤由来。
  • よくある間違い: 受精を膣・着床を桑実胚と誤認/母児血液混合の誤解/真皮と表皮の胚葉由来を混同する。
  • 臨床応用: 皮膚癌は表皮由来(基底細胞癌・有棘細胞癌・メラノーマ)が主で、真皮由来は皮膚線維腫・皮膚結合組織腫瘍。胚葉由来の違いが腫瘍種の分類とも一致する。
比較表
組織 胚葉由来 所属系統
表皮 外胚葉 皮膚(表層)
真皮 中胚葉 皮膚(結合組織層)
皮下脂肪 中胚葉 結合組織
汗腺・皮脂腺 外胚葉 皮膚付属器
メラノサイト 外胚葉(神経堤) 表皮内色素細胞
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題16|発生について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題16|発生について正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手