学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ C. 脊柱 / Q0792

理由で解く 解剖学

Q0792 運動器系

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題17
問題
椎骨で黄色靱帯が付着するのはどれか。
選択肢
1 椎 体
2 椎 弓
3 横突起
4 棘突起
解答
正解2(椎 弓)
解説
✗ 1. 誤り
椎 体
椎体の前面と後面に付着するのは前縦靭帯と後縦靭帯であり、黄色靭帯は付着しない。前縦・後縦靭帯は椎体と椎間円板の前後面を縦走し、脊柱の過伸展・過屈曲を制限する。
✓ 2. 正しい
椎 弓
黄色靭帯は上下の椎骨の椎弓(椎弓板)の間を連結する靭帯である。弾性線維に富むため淡黄色を呈し、膠原線維中心の白色の靭帯(前縦・後縦靭帯など)と外観が異なる。脊柱管の後壁を形成し、前屈時に伸びた後、その弾性力で椎弓を元の位置へ戻す働きをもつ。これにより脊柱は筋の努力なしに自然な姿勢を保つことができる。腰椎穿刺では皮膚→棘上靭帯→棘間靭帯→黄色靭帯と貫通し、黄色靭帯を越えたところが硬膜外腔となる。
✗ 3. 誤り
横突起
横突起の間には小さな横突間靭帯があるが、黄色靭帯ではない。黄色靭帯は椎弓板間に位置するため、横突起には付着しない。
✗ 4. 誤り
棘突起
棘突起の間には棘間靭帯、棘突起の先端には棘上靭帯(頸部では項靭帯)が付着する。黄色靭帯は棘突起ではなく椎弓板間に張る。
ポイント
  • 黄色靭帯は上下の椎弓板をつなぎ、弾性線維に富むため淡黄色を呈し、脊柱管の後壁を構成する。
  • 覚え方のコツ: 名前から推理する。「黄色=弾性線維(血管のエラスチンも黄色)」、付着は「椎弓(弓のアーチを黄色いゴムでつなぐイメージ)」。前縦・後縦=椎体、棘間・棘上=棘突起、黄色=椎弓と3系統で整理。
  • 関連知識: 黄色靭帯は前屈時に伸び、直立姿勢に戻す弾性装置として働く。体表からは触れず、腰椎穿刺で手応え(抵抗消失)を感じる最後の靭帯でもある(loss of resistance法)。
  • よくある間違い: 「棘突起の黄色い靭帯」と勘違いする(棘突起は棘間・棘上靭帯)/椎体の後面と混同する(そこは後縦靭帯)。
  • 臨床応用: 加齢で黄色靭帯が肥厚・骨化すると腰部脊柱管狭窄症の主要因となり、間欠性跛行・下肢しびれを生じる。除圧術では肥厚した黄色靭帯を切除する。
比較表
椎骨の部位 付着する主な靭帯
椎体の前面 前縦靭帯
椎体・椎間円板の後面 後縦靭帯
椎弓板の間 黄色靭帯
棘突起の間 棘間靭帯
棘突起の先端 棘上靭帯(頸部は項靭帯)
横突起の間 横突間靭帯
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題17|椎骨で黄色靱帯が付着するのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題17|椎骨で黄色靱帯が付着するのはどれか。
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