学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ A. 男性生殖器 / Q0402

理由で解く 解剖学

Q0402 生殖器系

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題24
問題
正しいのはどれか。
選択肢
1 尿道球腺は腟前庭に開口する。
2 陰茎には一対の陰茎海綿体がみられる。
3 腟壁にはよく発達した粘液腺が分布している。
4 前立腺は男女ともに尿道起始部にみられる。
解答
正解2(陰茎には一対の陰茎海綿体がみられる。)
解説
✗ 1. 誤り
尿道球腺は腟前庭に開口する。
尿道球腺(カウパー腺)は男性に固有の付属腺であり、エンドウ豆大の粘液腺として前立腺の下方に左右1対存在する。その導管は男性尿道の海綿体部に開口し、分泌物は性的興奮時に亀頭を潤す。腟前庭に開口するのは女性固有の大前庭腺(バルトリン腺)である。
✓ 2. 正しい
陰茎には一対の陰茎海綿体がみられる。
陰茎の海綿体は3本で構成され、背側に左右1対の陰茎海綿体があり、その腹側に無対の尿道海綿体が走行する。陰茎海綿体は根もとで両側に分かれて恥骨の恥骨枝に接着し、坐骨海綿体筋で覆われる。無対の尿道海綿体は前端が膨大して亀頭をつくり、後端は尿道球として球海綿体筋に包まれる。「陰茎海綿体2+尿道海綿体1=計3本」と数を正確に押さえることが重要である。
✗ 3. 誤り
腟壁にはよく発達した粘液腺が分布している。
腟壁に粘液腺は発達していない。腟の潤滑は主に子宮頸管腺からの分泌液と腟前庭に開口する大前庭腺および小前庭腺によって供給される。腟上皮は重層扁平上皮で、粘液腺を欠く点が特徴である。
✗ 4. 誤り
前立腺は男女ともに尿道起始部にみられる。
前立腺は男性に固有の付属腺である。膀胱のすぐ下に位置し、先端を下にした栗の実形で、中央を尿道が貫き、左右の射精管が尿道に合流する部位にある。女性には存在しない。女性で前立腺に相当する位置には尿道腺(パラ尿道腺・スキーネ腺)が分布するが「前立腺」とは呼ばない。
ポイント
  • 陰茎の海綿体は背側の陰茎海綿体(1対)と腹側の尿道海綿体(無対)の計3本から構成される。
  • 覚え方のコツ: 「背2+腹1=3本」で海綿体の数を固定。「背=陰茎海綿体(ペア)/腹=尿道海綿体(シングル、尿道を通す)」と配置で対比する。
  • 関連知識: 尿道海綿体の前端は膨大して亀頭を、後端は尿道球を形成する。尿道球腺は男性固有(カウパー腺)、大前庭腺は女性固有(バルトリン腺)で互いに発生学的相同器官。
  • よくある間違い: 海綿体を「2本」と誤答する(背側の1対のみを数えるミス)/尿道球腺と大前庭腺の男女を取り違える/前立腺を女性にも存在すると誤認する。
  • 臨床応用: 陰茎海綿体への血流貯留が勃起の本体で、海綿体洞からの静脈還流障害で勃起が維持される。ED(勃起不全)では海綿体平滑筋の弛緩不全や血管内皮機能低下が関与する。
比較表
項目 陰茎海綿体 尿道海綿体
1対(2本) 無対(1本)
位置 背側 腹側(陰茎海綿体の下面)
尿道 通らない 通る
前端の形態 亀頭には達しない 膨大して亀頭を形成
後端の形態 恥骨枝に付着(脚) 尿道球を形成
覆う筋 坐骨海綿体筋 球海綿体筋
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題24|正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題24|正しいのはどれか。
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