学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ B. 尿路 / Q0380

理由で解く 解剖学

Q0380 泌尿器系

出典:あマ指 第8回(2000) 問題28
問題
尿管の狭窄部について誤っているのはどれか。
選択肢
1 腎盂との移行部
2 総腸骨動脈との交叉部
3 射精管との交叉部
4 膀胱への開口部
解答
正解3(射精管との交叉部)
解説
✗ 1.
腎盂との移行部
✗ 正しい。 腎盂(腎盤)から尿管に移行する部分は生理的に内腔が細くなり、第1の狭窄部にあたる。腎盂尿管移行部(UPJ)と呼ばれ、結石の嵌頓好発部位の1つ。尿管の3大狭窄部として正しい。
✗ 2.
総腸骨動脈との交叉部
✗ 正しい。 尿管は後腹壁を下行中、総腸骨動脈が内・外腸骨動脈に分岐する高さで動脈前を横切り骨盤内に入る。この交叉部で動脈に圧迫されて内腔が狭くなり、第2の狭窄部となる。
✓ 3. 誤り
射精管との交叉部
射精管は精管と精嚢管の合流で形成され、前立腺を貫いて尿道に開口する管であり、尿管とは走行も機能もまったく独立している。両者は交叉せず、ここが狭窄部になることはない。尿管の3大狭窄部は①腎盂尿管移行部、②総腸骨動脈交叉部、③膀胱壁内部で、いずれも解剖学的な曲がりや外部圧迫に基づく。射精管は男性生殖器系の一部で、尿路系の尿管とは発生学的・機能的に別系統であり、本選択肢が誤り(=正解)となる。
✗ 4.
膀胱への開口部
✗ 正しい。 尿管は膀胱壁を斜めに貫通して膀胱三角の後外側上部に開口する。この壁内経路は筋層の圧迫で細くなり、逆流防止の弁としても働く。第3の生理的狭窄部として正しい。
ポイント
  • 尿管の3大狭窄部は①腎盂尿管移行部(UPJ)、②総腸骨動脈との交叉部、③膀胱壁内部。
  • 覚え方のコツ: 「上・中・下」で3か所を口ずさむ。上=腎盂出口、中=動脈交叉、下=膀胱壁の3点。
  • 関連知識: 射精管は精管と精嚢管の合流部で前立腺内を斜走し、精丘で尿道に開口する。尿管とはまったく独立。
  • よくある間違い: 射精管と尿管の関係を「男性だから近い」と類推し誤認する。両者は別系統で交叉しない。
  • 臨床応用: 尿管結石は3大狭窄部で嵌頓し、側腹部痛(UPJ)、下腹部痛(動脈交叉部)、排尿時痛+頻尿(膀胱壁内部)と部位別に症状が変わる。
比較表
部位 狭窄の機序
腎盂尿管移行部 内腔径の変化
総腸骨動脈交叉部 動脈前を斜走・外部圧迫
膀胱壁内部 筋層を貫通・弁機能
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題28|尿管の狭窄部について誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題28|尿管の狭窄部について誤っているのはどれか。
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