学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ B. 尿路 / Q0381

理由で解く 解剖学

Q0381 泌尿器系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題26
問題
尿管について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 壁は粘膜、筋層、外膜よりなる。
2 粘膜は移行上皮で覆われる。
3 筋層には蠕動運動がみられる。
4 2 か所に狭窄部をもつ。
解答
正解4(2 か所に狭窄部をもつ。)
解説
✗ 1.
壁は粘膜、筋層、外膜よりなる。
✗ 正しい。 尿管壁も消化管と類似の3層構造を持ち、内側から移行上皮の粘膜、内縦・中輪・外縦に走る平滑筋の筋層、外側を包む外膜(結合組織)で構成される。設問は尿管の正しい構造を述べている。
✗ 2.
粘膜は移行上皮で覆われる。
✗ 正しい。 尿管・膀胱・腎盤・尿道の一部など、尿を貯留・輸送する尿路の粘膜上皮は移行上皮(尿路上皮)である。移行上皮は伸展と収縮に応じて細胞形態を変え、尿の浸透圧から粘膜を守るバリアとして機能する。
✗ 3.
筋層には蠕動運動がみられる。
✗ 正しい。 尿管の平滑筋層は数秒〜十数秒間隔で蠕動運動を繰り返し、腎盂でつくられた尿を能動的に膀胱へ押し送る。仰臥位でも尿が流れるのはこの蠕動運動による。
✓ 4. 誤り
2 か所に狭窄部をもつ。
尿管には生理的狭窄が3か所存在し、①腎盂尿管移行部、②総腸骨動脈との交叉部、③膀胱壁内部(尿管膀胱移行部)が知られる。したがって「2か所」とする本選択肢は誤りである。これら3狭窄部は尿管結石が嵌頓しやすい部位として臨床上極めて有名で、国試でも頻出である。
ポイント
  • 尿管の生理的狭窄は3か所:①腎盂尿管移行部、②総腸骨動脈交叉部、③膀胱壁内部。
  • 覚え方のコツ: 「上・中・下で3狭窄」=上(腎盂出口)・中(血管の土手越え)・下(膀胱入口)。食道の3狭窄と並べて覚えると整理しやすい。
  • 関連知識: 尿管壁は粘膜(移行上皮)・筋層(平滑筋2〜3層)・外膜の3層、蠕動運動により尿を膀胱へ輸送する。全長25〜30cm。
  • よくある間違い: 「2か所」と誤答する/移行上皮を重層扁平上皮と混同する。尿路上皮は伸展性に富む。
  • 臨床応用: 尿管結石は3狭窄部で嵌頓しやすく、激烈な疝痛発作(腎疝痛)を起こす。CTで結石を、超音波で水腎症を評価する。
比較表
管状器官 生理的狭窄部位 特徴
尿管 ①腎盂尿管移行部 ②総腸骨動脈交叉部 ③膀胱壁内部 尿管結石の好発部位
食道 ①輪状軟骨後方 ②気管分岐部 ③食道裂孔 異物・腐蝕薬の停滞部位
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題26|尿管について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題26|尿管について誤っている記述はどれか。
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