学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ A. 腎臓 / Q0372

理由で解く 解剖学

Q0372 泌尿器系

出典:あマ指 第17回(2009) 問題25
問題
腎臓について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 右腎臓は十二指腸に接する。
2 腎小体は皮質に存在する。
3 腹膜後器官である。
4 集合管はネフロンの一部である。
解答
正解4(集合管はネフロンの一部である。)
解説
✗ 1.
右腎臓は十二指腸に接する。
✗ 正しい。 「右腎臓は十二指腸に接する」は正しい。右腎の前面は上部に肝臓、中央に十二指腸下行部、下部に右結腸曲が接する。特に十二指腸下行部は後腹膜上で右腎の内側縁(腎門側)に密着しており、右腎盂や腎動脈・腎静脈を十二指腸越しに観察・手術するうえで重要な局所解剖関係である。
✗ 2.
腎小体は皮質に存在する。
✗ 正しい。 「腎小体は皮質に存在する」は正しい。直径約0.2mmの球状の腎小体は片腎あたり約100万個分布し、腎の表層にあたる皮質および腎柱(皮質が髄質間に入り込んだ部分)に散在する。髄質の腎錐体には存在しない。
✗ 3.
腹膜後器官である。
✗ 正しい。 「腹膜後器官である」は正しい。腎臓は壁側腹膜の後方(背側)、後腹壁に接して位置する腹膜後器官(後腹膜器官)で、腹膜には覆われない。同じ後腹膜器官には副腎・膵臓(頭・体・尾)・十二指腸(2〜4部)・上行結腸・下行結腸・尿管・大動脈・下大静脈などがある。
✓ 4. 誤り
集合管はネフロンの一部である。
本選択肢が設問の誤りで、正答となる。集合管はネフロンには含まれない。ネフロンは腎臓の機能単位で、腎小体(糸球体+ボウマン嚢)と尿細管(近位尿細管・ヘンレループ・遠位尿細管)の組合せを指す。集合管は複数のネフロンから遠位尿細管を受け取り、尿を腎乳頭まで運ぶ共通の通路であり、発生学的にも尿管芽由来で、腎小体・尿細管(後腎組織由来)とは起源が異なる。ただしバゾプレッシンによる水の再吸収・アルドステロンによるNa再吸収など、集合管も尿の最終濃縮に極めて重要な役割を果たす。
ポイント
  • ネフロン=「腎小体+尿細管」。集合管は含まない。発生学的にも尿管芽由来で起源が異なる。
  • 覚え方のコツ: 「ネフロンは小体+細管、集合管はその下」と3段階で暗記。尿の流れは「ネフロン→集合管→乳頭」。
  • 関連知識: 集合管はバゾプレッシンで水の再吸収を調節、アルドステロンでNa再吸収とK排泄を調節。尿細管上部と最終尿の濃度差を生み出す場。
  • よくある間違い: 集合管をネフロンに含めてしまう/十二指腸と接するのを左腎と誤る/腎臓が腹腔内器官と誤記される。
  • 臨床応用: 腎尿細管性アシドーシスのうちⅠ型は集合管(α介在細胞)のH+排泄障害、Ⅳ型はアルドステロン不足による集合管機能異常で、集合管病変として臨床的に重要。
比較表
構造 ネフロンに含まれるか 発生起源
糸球体 後腎組織
ボウマン嚢 後腎組織
近位尿細管 後腎組織
ヘンレループ 後腎組織
遠位尿細管 後腎組織
集合管 × 尿管芽
腎盂・尿管 × 尿管芽
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題25|腎臓について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題25|腎臓について誤っている記述はどれか。
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