学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ A. 腎臓 / Q0371

理由で解く 解剖学

Q0371 泌尿器系

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題23
問題
泌尿器系について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 腎小体は糸球体とボーマン嚢からなる。
2 腎乳頭は髄質にある。
3 膀胱は恥骨結合のすぐ後方にある。
4 尿道は膀胱の後壁から始まる。
解答
正解4(尿道は膀胱の後壁から始まる。)
解説
✗ 1.
腎小体は糸球体とボーマン嚢からなる。
✗ 正しい。 「腎小体は糸球体とボーマン嚢からなる」は正しい。腎小体は毛細血管が糸玉状に集まった糸球体と、それを二重に包み込む上皮性の袋であるボウマン嚢(内葉=足細胞、外葉=単層扁平上皮)から構成される球状の構造で、皮質に散在する。
✗ 2.
腎乳頭は髄質にある。
✗ 正しい。 「腎乳頭は髄質にある」は正しい。髄質は8〜12個の円錐状の腎錐体からなり、その先端が丸みを帯びて腎洞へ向かって突出する部分を腎乳頭という。腎乳頭は杯形の腎杯に包まれ、集合管の開口(篩状斑)が多数存在し尿が乳頭から腎杯へ滴り落ちる。
✗ 3.
膀胱は恥骨結合のすぐ後方にある。
✗ 正しい。 「膀胱は恥骨結合のすぐ後方にある」は正しい。膀胱は小骨盤腔の前方部、恥骨結合のすぐ後ろに位置し、充満すると恥骨上縁を越えて下腹部に膨隆する。男性では膀胱の後方に直腸が、女性では子宮・腟を介して直腸が存在する。
✓ 4. 誤り
尿道は膀胱の後壁から始まる。
本選択肢が設問の誤りで、正答となる。尿道は膀胱の「後壁」からではなく、膀胱底の前部にある内尿道口から始まる。内尿道口・左右の尿管口の3点が膀胱三角を囲み、内尿道口はその頂点(前方下方)に位置する。膀胱の後壁を貫くのは尿道ではなく左右の「尿管」で、これは後壁を斜めに貫いて尿管口に開く。尿道の起始部(内尿道口)と尿管の開口部(尿管口)を混同しないよう注意する。
ポイント
  • 膀胱三角=「左右の尿管口+内尿道口」の3頂点。尿道の起始は膀胱底の「前方(内尿道口)」で、後壁ではない。
  • 覚え方のコツ: 「膀胱は恥骨の後ろ、尿道は前へ出る、尿管は後から入る」と前後関係で覚える。
  • 関連知識: 膀胱三角部は膀胱の他の部分と異なり粘膜にヒダがなく伸展しない。発生学的に中腎管由来で、残りの膀胱壁(尿膜管・尿生殖洞由来)と起源が異なる。
  • よくある間違い: 尿道の起始を「後壁」と誤答/膀胱三角に膀胱頂を含めてしまう/尿管口と内尿道口を取り違える。
  • 臨床応用: 膀胱三角部は膀胱癌(尿路上皮癌)の好発部位の一つで、膀胱鏡検査では膀胱三角の観察が必須。尿管口の位置確認はカテーテル挿入・逆行性腎盂造影にも重要。
比較表
膀胱三角の頂点 位置 役割
左尿管口 膀胱底後外側(左) 左尿管が開口
右尿管口 膀胱底後外側(右) 右尿管が開口
内尿道口 膀胱底の前下方 尿道の起始部
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題23|泌尿器系について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題23|泌尿器系について誤っている記述はどれか。
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