
この図の解説
この図は肝臓を前面・上部後面・下面・肝門部拡大の4方向から見て、外形と出入りする構造をまとめている。前面では大きく厚い右葉と、薄く小さい左葉が肝鎌状間膜を境に分かれる様子と、その下縁の遊離縁を走る肝円索、右葉下面に顔を出す胆嚢底を確認したい。上部後面と下面では、横隔膜に固着して腹膜のない肝臓横隔面(無漿膜野)、後面に接して肝静脈を受ける下大静脈をおさえる。最も重要なのは下面中央の肝門で、拡大図が示すとおりここを門脈・固有肝動脈・肝管の3つが出入りし、方形葉と右葉の間に胆嚢がはまり込む。胆嚢管が肝管と合して総胆管になる合流も読み取れる。肝静脈が肝門ではなく後面の下大静脈へ抜ける点が、肝門を通る3構造との対比になる。
学習の要点
- 肝臓は肝鎌状間膜を境に厚大な右葉と薄小な左葉に分かれ、下面には方形葉・尾状葉がある。
- 覚え方のコツ: 肝門を通る3つは「門・動・管(門脈・固有肝動脈・肝管)」。肝静脈だけは仲間外れで後面の下大静脈へ抜ける。
- 関連知識: 肝門を出入りする固有肝動脈・門脈・肝管は、胃の小弯から続く小網(肝十二指腸間膜)の中を走る。門脈は小腸で吸収した栄養を肝臓へ運ぶ血管。
- よくある間違い: 肝静脈を肝門から出ると誤りやすい。肝静脈は後面で下大静脈に直接注ぐ。胆嚢を左葉下面に置く取り違えも多い。
- 臨床応用: 胆嚢底は右肋骨弓と腹直筋が交わる腹壁内面に接し、胆嚢の圧痛点(マーフィー徴候の触知部)として体表から見当をつけられる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
肝門を出入りする3つの管状構造は、固有肝動脈・肝管と、腸で吸収した栄養を運ぶ( )である。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 門脈
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。