学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0759

理由で解く 解剖学

Q0759 運動器系

出典:鍼灸 第10回(2002) 問題21
問題
筋とその作用との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 僧帽筋 ― 肩関節の外転
2 上腕骨 ― 前腕の回外
3 縫工筋 ― 股関節の伸展
4 後脛骨筋 ― 足関節の屈曲
解答
正解4(後脛骨筋 ― 足関節の屈曲)
解説
✗ 1. 誤り
僧帽筋 ― 肩関節の外転
僧帽筋は肩甲骨を動かす上肢帯の筋で、肩甲骨の挙上・内転・下方回旋や上方回旋を行う。肩関節を直接外転させるのは三角筋・棘上筋である。ただし下部線維は肩甲骨を上方回旋して腕の挙上を補助する。
✗ 2. 誤り
上腕骨 ― 前腕の回外
上腕骨は筋ではなく骨であり、作用をもたない。前腕の回外を行う筋は上腕二頭筋と回外筋である。選択肢自体が筋名でない点に注意。
✗ 3. 誤り
縫工筋 ― 股関節の伸展
縫工筋は上前腸骨棘から起こって脛骨粗面の内側(鵞足)に停止し、股関節の屈曲・外転・外旋、膝関節の屈曲・内旋を行う。股関節伸展ではなく屈曲が正しい作用。
✓ 4. 正しい
後脛骨筋 ― 足関節の屈曲
後脛骨筋は下腿後面の深層にあり、下腿骨間膜後面から起こって内果の後方を通り、足底の舟状骨・楔状骨などに停止する。足関節の底屈(屈曲)と内反を行い、縦足弓の内側部を高く保つ。足関節の屈曲は底屈を指す点を意識する。
ポイント
  • 後脛骨筋は足関節の底屈(屈曲)と内反を行い、縦足弓を高く保つ。
  • 覚え方のコツ: 「後ろから後ろへ:脛の後ろ→内果の後ろ→足底→底屈内反」。
  • 関連知識: 下腿深層屈筋は後脛骨筋・長趾屈筋・長母趾屈筋の3筋。いずれも内果後方を通り脛骨神経支配で底屈+内反に働く。
  • よくある間違い: 縫工筋を「膝屈筋」とだけ覚えて股関節屈曲を見落とす。僧帽筋は肩甲骨の筋で、肩関節自体は動かさない。
  • 臨床応用: 扁平足では後脛骨筋腱の機能不全が関与し、内側縦アーチが低下する。後脛骨筋腱炎は内果後方の疼痛を起こす。
比較表
主な作用
僧帽筋 肩甲骨の挙上・内転・上方/下方回旋
三角筋 肩関節の外転(中部)、屈曲(前部)、伸展(後部)
上腕二頭筋 肘関節の屈曲、前腕の回外
縫工筋 股関節の屈曲・外転・外旋、膝の屈曲・内旋
後脛骨筋 足関節の底屈、内反、足弓の維持
解説画像
鍼灸 第10回(2002) 問題21|筋とその作用との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第10回(2002) 問題21|筋とその作用との組合せで正しいのはどれか。
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