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理由で解く 解剖学

Q0300 消化器系

出典:鍼灸 第10回(2002) 問題23
問題
十二指腸について誤っているのはどれか。
選択肢
1 膵頭をC 字状に囲む。
2 回腸に移行する。
3 下行部に総胆管が開く。
4 腹膜後器官である。
解答
正解2(回腸に移行する。)
解説
✗ 1.
膵頭をC 字状に囲む。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。十二指腸はC字形に弯曲し、その凹面で膵臓の頭部(膵頭)を取り囲むように走行する。上部→下行部→水平部→上行部の4部をたどりながら膵頭を右上・右・下・左上の順に包み込む形状で、膵頭と解剖学的に一体の位置関係にある。正しい記述なので本問では選ばない。
✓ 2. 誤り
回腸に移行する。
この記述は事実としては誤りで、したがって「誤っているのはどれか」という本問の答えとなる。十二指腸は第2腰椎左側の十二指腸空腸曲で「空腸」に移行する。空腸は小腸全体の前2/5を占め、続いて回腸(後3/5)に至り、最後に回盲口で大腸(盲腸)に移行する。「十二指腸→回腸」と直接つなげる記述は解剖順序を飛ばしており明確な誤りである。
✗ 3.
下行部に総胆管が開く。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。十二指腸下行部の中程の左側壁には大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)の盛り上がりがあり、そこに総胆管と主膵管が合流して開口する。開口部はオッディ括約筋という平滑筋が輪状に取り囲み胆汁・膵液の流出を調節する。正しい記述なので本問では選ばない。
✗ 4.
腹膜後器官である。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。十二指腸は後腹壁に癒着した腹膜後器官(第二次腹膜後器官)で、腸間膜を持たず可動性に乏しい。膵頭とともに後腹壁に固定されることで、大十二指腸乳頭の位置が一定に保たれる。正しい記述なので本問では選ばない。
ポイント
  • 十二指腸は第2腰椎左側の十二指腸空腸曲で空腸に移行し、回腸へ直接はつながらない。
  • 覚え方のコツ: 「小腸の流れ=十二指腸→空腸→回腸」の順序を最初に呪文のように暗唱する。
  • 関連知識: 十二指腸の他の特徴は①膵頭をC字状に囲む、②下行部にファーター乳頭で総胆管+主膵管開口、③腹膜後器官、④ブルンナー腺(粘膜下)。
  • よくある間違い: 「十二指腸→回腸」と短絡する/空腸・回腸の順序を逆にする/十二指腸を腹腔内臓器と誤認する。
  • 臨床応用: Treitz靭帯(十二指腸提筋)は十二指腸空腸曲を横隔膜右脚に固定し、上部消化管出血と下部消化管出血を分ける解剖学的指標となる。
比較表
部位 構造的特徴
十二指腸上部(球部) 腹膜内、潰瘍好発部位
下行部 大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)あり
水平部 上腸間膜動静脈が前面を横切る
上行部〜十二指腸空腸曲 Treitz靭帯で固定、空腸に移行
解説画像
鍼灸 第10回(2002) 問題23|十二指腸について誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第10回(2002) 問題23|十二指腸について誤っているのはどれか。
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