学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0317

理由で解く 解剖学

Q0317 消化器系

出典:あマ指 第11回(2003) 問題24
問題
消化管について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 胃は腹膜で覆われる。
2 大腸の粘膜には輪状ヒダがみられる。
3 横行結腸は腸間膜を有する。
4 虫垂は盲腸に開口する。
解答
正解2(大腸の粘膜には輪状ヒダがみられる。)
解説
✗ 1.
胃は腹膜で覆われる。
✗ 正しい。 胃は腹腔上部にあって全周性に腹膜(臓側腹膜)に包まれる腹膜内器官である。小弯側に小網、大弯側に大網がつながり腹膜で固定される。したがって「胃は腹膜で覆われる」は正しい記述であり、誤りではない。
✓ 2. 誤り
大腸の粘膜には輪状ヒダがみられる。
✓ 正しい(=誤った記述)。 輪状ヒダ(ケルクリングヒダ)は小腸(十二指腸・空腸・回腸)の粘膜にみられる横走ヒダで、粘膜と粘膜下組織が内腔に突出した永久的なヒダである。これに対し大腸には輪状ヒダは存在せず、代わりに結腸膨起と膨起の間のくびれに対応する「半月ヒダ」がみられる。半月ヒダは結腸ヒモの牽引によって形成されるもので、輪状ヒダとは構造も分布も異なる。大腸では腸絨毛もなく粘膜は平滑で、消化ではなく水分吸収と糞便形成が主機能である。したがって「大腸の粘膜に輪状ヒダがみられる」とする本選択肢は誤りであり、設問が問う「誤っている記述」として解答となる。
✗ 3.
横行結腸は腸間膜を有する。
✗ 正しい。 横行結腸は胃の大弯の下で左へ横走する長さ約50cmの結腸で、横行結腸間膜によって後腹壁から吊るされ大きな可動性をもつ。したがって横行結腸が腸間膜を有するという記述は正しく、誤りではない。
✗ 4.
虫垂は盲腸に開口する。
✗ 正しい。 虫垂は盲腸下部の後内側壁から伸び出る長さ6~7cmの突起で、基部が盲腸の内腔に開口する。したがって「虫垂は盲腸に開口する」という記述は正しい。この開口部は回盲弁の下方にある。
ポイント
  • 輪状ヒダは小腸特有の構造で大腸にはなく、大腸粘膜には結腸膨起に対応した半月ヒダがみられる。
  • 覚え方のコツ: 「輪状ヒダ=小腸、半月ヒダ=大腸」とペアで記憶。輪状=全周、半月=半周と形から想起する。
  • 関連知識: 輪状ヒダは十二指腸下行部から多数みられ、回腸下部で消失する。表面積増大に寄与するため腸絨毛と合わせて小腸の吸収機能を支える。
  • よくある間違い: 輪状ヒダと半月ヒダを混同する/大腸にも絨毛があると誤解する/胃が後腹膜器官と混同される。
  • 臨床応用: 内視鏡検査では輪状ヒダの有無が小腸と大腸の見分けに有用。大腸内視鏡で半月ヒダの向こう側の腺腫を見落とすと進行癌を早期発見できない。
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題24|消化管について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題24|消化管について誤っている記述はどれか。
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