学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0315

理由で解く 解剖学

Q0315 消化器系

出典:あマ指 第10回(2002) 問題27
問題
大腸にみられないのはどれか。
選択肢
1 半月ヒダ
2 結腸ヒモ
3 腸絨毛
4 腹膜垂
解答
正解3(腸絨毛)
解説
✗ 1.
半月ヒダ
✗ 正しい。 半月ヒダは大腸粘膜にみられる横走ヒダで、結腸膨起と結腸膨起の間の輪状のくびれに対応して粘膜と筋層が内腔に突出したものである。小腸の輪状ヒダとは形態が異なり、大腸特有の構造である。
✗ 2.
結腸ヒモ
✗ 正しい。 結腸ヒモは結腸の外縦筋が1ヶ所に集まって3本のすじ状になった幅約1cmの縦走筋束で、盲腸・結腸に等間隔で見られる。小腸や直腸には存在しない大腸特有の構造である。
✓ 3. 誤り
腸絨毛
腸絨毛は小腸(十二指腸・空腸・回腸)の粘膜に密生する高さ約1mmの突起で、内部に毛細血管とリンパ管(中心リンパ管)を含み、栄養素の吸収面積を飛躍的に増大させる。大腸には腸絨毛はみられず、粘膜は平滑で杯細胞に富む腸腺が発達し粘液分泌と水分吸収を担う。大腸における主機能は水分吸収と糞便形成であり、消化・栄養素吸収は小腸で完了しているため絨毛を必要としない。よって「大腸にみられない」構造として本選択肢が解答となる。
✗ 4.
腹膜垂
✗ 正しい。 腹膜垂は結腸ヒモに沿って腹膜に包まれた小さな脂肪の袋がぶら下がる構造で、結腸特有の所見である。小腸や胃にはみられず、結腸を小腸から区別する目印の一つとされる。
ポイント
  • 結腸の3特徴は結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂で、大腸内腔には半月ヒダがみられるが、腸絨毛と輪状ヒダはない。
  • 覚え方のコツ: 「大腸特有=ヒモ・膨起・垂の3つ」「小腸特有=絨毛・輪状ヒダ」と対比で記憶。「大腸は吸収(水)のみ、小腸は消化+吸収」。
  • 関連知識: 腸絨毛がないため大腸の粘膜は平滑。杯細胞由来の粘液が糞便の滑りを良くする。大腸では消化液の分泌は行われない。
  • よくある間違い: 半月ヒダと輪状ヒダを混同する/大腸に腸絨毛があると誤解する/腹膜垂を小腸にもあるとする。
  • 臨床応用: 腹部手術時の肉眼所見では、結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂の有無が小腸と大腸の識別に使われる。大腸内視鏡では半月ヒダの配列を観察する。
比較表
構造 小腸 大腸
腸絨毛 あり なし
輪状ヒダ あり なし
半月ヒダ なし あり
結腸ヒモ なし あり(3本)
結腸膨起 なし あり
腹膜垂 なし あり
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題27|大腸にみられないのはどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題27|大腸にみられないのはどれか。
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