学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ B. 口腔(歯・舌・唾液腺) / Q0272

理由で解く 解剖学

Q0272 消化器系

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題21
問題
固有口腔に存在するのはどれか。
選択肢
1 口唇
2 耳下腺
3 歯肉
4 舌骨
解答
正解3(歯肉)
解説
✗ 1. 誤り
口唇
口唇は上下の唇で、口腔の入口(口裂)を形成する。口唇の内面から歯列弓の外側までの空間は口腔前庭と呼ばれ、固有口腔(歯列弓の内側)には該当しない。したがって口唇は固有口腔の構成要素ではなく、本問の答えとならない。
✗ 2. 誤り
耳下腺
耳下腺は外耳道前方・下顎角の外側にある最大の唾液腺で、口腔外の皮下に位置する大口腔腺である。導管(耳下腺管)が頬粘膜を貫いて口腔前庭に開口するが、腺体自体は口腔内には存在しないため、固有口腔の構成要素としては不適切である。
✓ 3. 正しい
歯肉
歯肉は歯頸部周囲を囲む粘膜と結合組織の層で、歯槽骨の表面(歯槽粘膜)とも連続する。歯と歯列弓を取り巻いて存在するため、歯列弓より内側(固有口腔)の構成要素である。固有口腔には歯(歯列弓)・歯肉・舌・硬口蓋・軟口蓋・口蓋垂・口峡などが属し、歯列弓より外側の口唇・頬の内面は口腔前庭に属する。歯肉は歯根膜・セメント質・歯槽骨とともに歯周組織を構成し、歯槽膿漏の主な病変部位となる。したがって本肢が正解である。
✗ 4. 誤り
舌骨
舌骨は喉頭上方で頸部正中に位置するU字形の骨で、舌筋・舌骨上筋群・舌骨下筋群の付着点となる。舌の筋の起始となるオトガイ舌骨筋などが舌骨に連結するが、舌骨自体は頸部に属する骨であり口腔内の構造物ではない。固有口腔の構成要素ではない。
ポイント
  • 口腔は歯列弓を境に、外側=口腔前庭、内側=固有口腔に分けられる。歯肉は歯列弓の内側に連続し固有口腔の構成要素となる。
  • 覚え方のコツ: 「歯列弓の外=前庭(口唇・頬)、内=固有(歯・歯肉・舌・口蓋)」で仕分け。鏡で自分の口を開け、歯と唇の間が前庭と覚える。
  • 関連知識: 固有口腔の天井は硬口蓋・軟口蓋、底は舌と口腔底、前・側面は歯列弓で区画される。耳下腺管は前庭側、顎下腺・舌下腺管は固有口腔側に開口する。
  • よくある間違い: 口唇や頬粘膜を固有口腔と誤認/耳下腺腺体を口腔内構造物と混同/舌骨を口腔構造と捉える。
  • 臨床応用: 歯肉炎・歯周炎は固有口腔側の歯肉から始まり、歯槽骨破壊(歯槽膿漏)に進行する。歯科治療では前庭と固有口腔の区別が麻酔や処置の起点選択に影響する。
比較表
口腔区分 位置 主な構成要素 開口する唾液腺管
口腔前庭 歯列弓の外側(口唇・頬と歯列の間) 口唇内面、頬粘膜、歯列弓の外面、歯槽粘膜 耳下腺管(ステンセン管)
固有口腔 歯列弓の内側 歯、歯肉、舌、口腔底、硬口蓋、軟口蓋、口蓋垂、口峡 顎下腺管・舌下腺管(舌下小丘)
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題21|固有口腔に存在するのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題21|固有口腔に存在するのはどれか。
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