学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ A. 消化管の基本構造 / Q0258

理由で解く 解剖学

Q0258 消化器系

出典:あマ指 第28回(2020) 問題22
問題
消化管壁でアウエルバッハ神経叢がみられるのはどれか。
選択肢
1 粘膜固有層
2 粘膜筋板
3 粘膜下組織
4 筋 層
解答
正解4(筋 層)
解説
✗ 1. 誤り
粘膜固有層
粘膜固有層は粘膜上皮直下の繊細な結合組織層で、毛細血管・リンパ小節・腸腺が分布する。ここには神経節細胞による神経叢は形成されない。
✗ 2. 誤り
粘膜筋板
粘膜筋板は粘膜固有層と粘膜下組織を隔てる薄い平滑筋の層で、粘膜面の微小運動を担うが、神経叢自体はこの層には存在しない。
✗ 3. 誤り
粘膜下組織
粘膜下組織に存在するのはマイスネル神経叢(粘膜下神経叢)で、腺分泌や局所血流を調節する。アウエルバッハ神経叢ではない点に注意。
✓ 4. 正しい
筋 層
アウエルバッハ神経叢は別名「筋層間神経叢」と呼ばれ、消化管筋層を構成する内輪走筋と外縦走筋の間に挟まれて位置する。神経節細胞と無髄神経線維からなり、両筋層の協調収縮を指令することで蠕動運動・分節運動を生み出す。迷走神経を介する副交感神経入力と交感神経入力を受けて消化管運動を自律的に調節する。
ポイント
  • アウエルバッハ神経叢は消化管「筋層」の内輪走筋と外縦走筋の間に存在する(筋層間神経叢)。
  • 覚え方のコツ: 「アウエルバッハは筋の中、マイスネルは粘膜の下」でセット暗記。両者はリズミカルな消化管運動と分泌の二大制御系。
  • 関連知識: 消化管壁は内側から粘膜(上皮+固有層+粘膜筋板)・粘膜下組織・筋層(輪走+縦走)・漿膜/外膜の4層構造。神経叢は粘膜下組織と筋層間の2か所に存在。
  • よくある間違い: 「粘膜下組織」と誤答する/筋層と粘膜下を混同する。粘膜下はマイスネル、筋層間はアウエルバッハと覚える。
  • 臨床応用: 食道アカラシアは下部食道の筋層間神経節細胞が減少して下部食道括約筋が弛緩しない疾患で、嚥下困難と食物うっ滞を引き起こす。
比較表
位置 含まれる神経叢
粘膜固有層 粘膜上皮直下 なし
粘膜下組織 粘膜筋板と筋層の間 マイスネル神経叢(粘膜下神経叢)
筋層 輪走筋と縦走筋の間 アウエルバッハ神経叢(筋層間神経叢)
漿膜下組織 縦走筋と漿膜の間 なし
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題22|消化管壁でアウエルバッハ神経叢がみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題22|消化管壁でアウエルバッハ神経叢がみられるのはどれか。
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