
この図の解説
口を大きく開けた前面図(右上)と、舌を持ち上げて口腔底をのぞいた図(左下)の2枚で口腔をとらえる。まず口蓋に注目したい。前2/3の硬口蓋は上顎骨と口蓋骨の骨組みを持ち、後1/3の軟口蓋は骨を含まず横紋筋と粘膜からなる。軟口蓋の後部が口蓋帆で、その正中部が垂れ下がって口蓋垂となる。口蓋垂の外下方には前後2枚のヒダが走り、前方が口蓋舌弓、後方が口蓋咽頭弓で、その間の凹み(扁桃窩)に口蓋扁桃が対をなす。軟口蓋を天井、舌根を床として口腔から咽頭へ抜ける通路が口峡である。左下の図では、舌を上げると口腔底が現れ、舌の付け根にある1対の舌下小丘に顎下腺と舌下腺が開口する点を確認する。上下の歯列の正中には上唇小帯・下唇小帯が張る。
学習の要点
- (中核要点) 口蓋は前2/3の硬口蓋(上顎骨・口蓋骨の骨性部)と後1/3の軟口蓋(骨を含まず筋+粘膜)に分かれ、軟口蓋の後部(口蓋帆)の正中から口蓋垂が下垂する。
- 覚え方のコツ: 口蓋扁桃は「弓で挟む」──前の口蓋舌弓(後半=舌へ)と後ろの口蓋咽頭弓(後半=咽頭へ)の間にある。名前の後半が向かう先を示すと覚える。
- 関連知識: 口峡は天井=軟口蓋(口蓋帆)、床=舌根で、口腔と咽頭をつなぐ通路。その奥に咽頭が続き、食道へは咽頭を経てつながる。
- よくある間違い: 舌下小丘に開くのは顎下腺と舌下腺。耳下腺は口腔前庭(上顎第2大臼歯に面する頬粘膜)に開き、舌下小丘には開かない。
- 臨床応用: 口蓋扁桃の腫脹で口峡が狭まり絞扼感が出るとアンギーナ(口峡炎)。軟口蓋は嚥下時に挙上して鼻腔と咽頭を遮断し、睡眠中に筋緊張がゆるむと振動してイビキとなる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
舌を持ち上げると口腔底が見える。舌の付け根にある1対のふくらみ(舌下小丘)には、舌下腺と( )の導管が開口する。( )に入る唾液腺の名称を書け。
答えを見る
答え: 顎下腺
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。