学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ A. 腎臓 / Q0362

理由で解く 解剖学

Q0362 泌尿器系

出典:あマ指 第3回(1995) 問題26
問題
腎小体は腎臓のどの部位に分布するか。
選択肢
1 腎門
2 腎杯
3 皮質
4 髄質
解答
正解3(皮質)
解説
✗ 1. 誤り
腎門
腎門は腎の内側縁中央部のくぼみで、腎動脈・腎静脈・尿管(および神経・リンパ管)が出入りする「出入口」である。腎実質が存在しない部位であり、腎小体のような組織学的構造単位は分布しない。
✗ 2. 誤り
腎杯
腎杯は腎乳頭を杯状に包む尿路の起始部で、腎盂へと尿を集める通路である。腎実質の外側に位置する管腔構造で、糸球体や尿細管のような腎組織そのものは含まれず、腎小体は存在しない。
✓ 3. 正しい
皮質
腎小体は腎の表層にある皮質に散在する。皮質には片腎あたり約100万個の腎小体が分布し、肉眼的にも暗赤色を呈するのは、糸球体という毛細血管塊が豊富に集まり血管が密に走るためである。髄質に入り込んだ皮質(腎柱)にも腎小体は存在するが、腎錐体そのものの髄質内にはみられない。ボウマン嚢の尿管極から続く近位尿細管と、遠位尿細管の緻密斑付近も皮質に属し、糸球体濾過と傍糸球体装置の機能的単位が皮質にまとまっている点が重要である。したがって「皮質」が正答となる。
✗ 4. 誤り
髄質
髄質は8〜12個の円錐状の腎錐体が集まった部位で、腎錐体にはヘンレループ・集合管が縦走する線条がみられ、腎小体は含まれない。腎錐体の先端は腎乳頭として内側に突出し、腎杯に尿を放出する。
ポイント
  • 腎小体は腎の皮質に散在し、片腎に約100万個存在する。髄質(腎錐体)には腎小体はない。
  • 覚え方のコツ: 「腎小体=皮質」と1セットで丸暗記。皮質が暗赤色にみえるのは糸球体(毛細血管塊)が多いため、と血管の豊富さに結びつけると忘れにくい。
  • 関連知識: 皮質には腎小体のほか、近位尿細管・遠位尿細管の大部分・傍糸球体装置が存在。髄質はヘンレループと集合管が縦走する腎錐体で構成される。
  • よくある間違い: 「糸球体=髄質」と取り違える/腎乳頭(髄質先端)と腎小体(皮質)を混同する/腎門や腎杯に腎小体があると勘違いする。
  • 臨床応用: 糸球体腎炎・ネフローゼ症候群など腎小体レベルの疾患は皮質の病変として腎生検で評価される。腎皮質壊死では皮質全層の梗塞で腎機能が急激に失われる。
比較表
腎の部位 含まれる構造 代表的な特徴
皮質 腎小体(糸球体+ボウマン嚢)、近位尿細管、遠位尿細管、傍糸球体装置 暗赤色、血管豊富、濾過と再吸収の主舞台
髄質(腎錐体) ヘンレループ、集合管 蒼白、縦走線条、尿の濃縮
腎柱 腎錐体間に入り込む皮質組織 皮質扱い、腎小体を含む
腎門・腎杯・腎盂 血管・尿路 腎実質ではなく、腎小体は存在しない
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題26|腎小体は腎臓のどの部位に分布するか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題26|腎小体は腎臓のどの部位に分布するか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手