学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ A. 腎臓 / Q0361

理由で解く 解剖学

Q0361 泌尿器系

出典:あマ指 第2回(1994) 問題25
問題
腎小体を構成するのはどれか。
選択肢
1 腎杯
2 ボーマン嚢
3 尿細管
4 集合管
解答
正解2(ボーマン嚢)
解説
✗ 1. 誤り
腎杯
腎杯は腎乳頭を杯状に包み込む尿路の起始部で、腎乳頭から滴下する尿を受け止めて腎盂(腎盤)に流す。尿路系の一部であり、腎小体とは直接の連続はなく、構成要素にも含まれない。
✓ 2. 正しい
ボーマン嚢
腎小体は「糸球体+ボウマン嚢」からなる直径約0.2mmの球状の構造で、皮質に散在し片腎に約100万個存在する。ボウマン嚢は糸球体毛細血管を外側から包み込む二重の上皮性の袋で、内葉(臓側葉)は足細胞に分化して糸球体基底膜に接し濾過膜の一部を形成する一方、外葉(壁側葉)は単層扁平上皮からなり、両者の間のボウマン腔に濾過された原尿が集まる。尿管極で近位尿細管に連続し、血管極では輸入・輸出細動脈が出入りする。したがって本問では「ボウマン嚢」が腎小体の構成要素として正答となる。
✗ 3. 誤り
尿細管
尿細管は腎小体「から出る」管で、構成要素そのものではない。尿細管(近位尿細管・ヘンレループ・遠位尿細管)は腎小体と合わせてネフロン(腎単位)を形成するが、腎小体の内部構造には含まれない。
✗ 4. 誤り
集合管
集合管は複数のネフロンから遠位尿細管を受け取る共用の管で、腎小体とは離れた位置にあり、腎乳頭先端で腎杯に開口する。ネフロン(腎小体+尿細管)にも含まれず、腎小体の構成要素ではない。
ポイント
  • 腎小体=糸球体(毛細血管塊)+ボウマン嚢(それを包む上皮性の袋)の2要素で構成される。
  • 覚え方のコツ: 「球を袋でつつむ」=糸“球”+ボウマン“嚢”。腎杯・尿細管・集合管はいずれも腎小体の“外側”につながる管路で、構成要素ではない。
  • 関連知識: ボウマン嚢の臓側葉は足細胞に分化して濾過膜の最外層を形成し、壁側葉は単層扁平上皮。尿管極で近位尿細管へ、血管極で輸入・輸出細動脈が出入りする。
  • よくある間違い: 尿細管や集合管を腎小体の構成要素に含めてしまう/腎杯を腎小体の一部と混同する/糸球体だけを腎小体と答える(ボウマン嚢が抜けると不完全)。
  • 臨床応用: 糸球体腎炎では抗体や免疫複合体がボウマン嚢内葉(足細胞)や基底膜に沈着し、濾過障害と尿所見(蛋白尿・血尿)を呈する。ボウマン嚢に半月体が形成されると急速進行性糸球体腎炎となる。
比較表
構造 内容 ネフロン/尿路との関係
腎小体 糸球体+ボウマン嚢 ネフロンの構成要素(皮質に存在)
尿細管 近位尿細管・ヘンレループ・遠位尿細管 腎小体と合わせてネフロン
集合管 複数ネフロンが合流する共用管 ネフロン外(腎乳頭で腎杯へ開口)
腎杯・腎盂 尿を集める尿路 腎小体とは別系統の尿路系
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題25|腎小体を構成するのはどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題25|腎小体を構成するのはどれか。
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