学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ E. 胃 / Q0285

理由で解く 解剖学

Q0285 消化器系

出典:あマ指 第2回(1994) 問題24
問題
胃と関連のないのはどれか。
選択肢
1 大網
2 小弯
3 噴門腺
4 半月ヒダ
解答
正解4(半月ヒダ)
解説
✗ 1.
大網
✗ 正しい。 大網は胃の大弯側で前後2枚の腹膜が合わさってできる胃間膜で、前掛けのように腹部内臓の前面に垂れ下がり、折れ返って横行結腸に付着する。胃と関連の深い構造物であり、胃を腹壁にハンモックのようにぶら下げる役割を担う。
✗ 2.
小弯
✗ 正しい。 小弯は胃がC字形に左へ弯曲する際の内側(右上方)の縁で、肝臓との間には小網が張られる。造影X線像では小弯に急角度に曲がる角切痕が見られ、胃の形態を把握する重要な解剖学的指標となる。
✗ 3.
噴門腺
✗ 正しい。 噴門腺は胃腺の一種で、食道と胃の接続部である噴門付近の粘膜に存在し、主に粘液を分泌して食道と胃の境界領域の粘膜を保護する。胃底腺・幽門腺とともに胃粘膜を構成する分泌腺であり、胃と密接に関連した構造である。
✓ 4. 誤り
半月ヒダ
半月ヒダは結腸の内腔に見られる横方向のヒダで、結腸膨起(ハウストラ)の境界として形成される大腸特有の構造である。胃の粘膜に認められるのは縦方向が主で互いに錯綜する粘膜ヒダであり、半月ヒダは胃には存在しない。また輪状ヒダは小腸(特に空腸上部)に発達するヒダであり、これも胃とは関連しない。したがって胃と関連のない構造は半月ヒダである。
ポイント
  • 半月ヒダは結腸の内腔に見られる大腸特有の構造で、胃には存在しない。胃の粘膜は縦方向に走り錯綜する粘膜ヒダが主体である。
  • 覚え方のコツ: 消化管のヒダは「胃=縦走ヒダ/小腸=輪状ヒダ/大腸=半月ヒダ」と部位別に整理する。ヒダの形態で消化管のどの部位かを即座に識別できるようにする。
  • 関連知識: 胃の関連構造は大弯・小弯、大網・小網(胃間膜)、噴門腺・胃底腺・幽門腺、角切痕、胃小窩など。大弯→大網、小弯→小網の対応もセットで記憶する。
  • よくある間違い: 「半月ヒダ」と「半月弁(大動脈弁・肺動脈弁)」の混同、「輪状ヒダ」と「半月ヒダ」の取り違え、胃粘膜に輪状ヒダがあると誤認する誤り。
  • 臨床応用: 大腸内視鏡検査では半月ヒダの配列パターンが観察の目印となり、ヒダ間に隠れた病変(ポリープ・早期癌)を見逃さないよう注意する。胃内視鏡では粘膜ヒダに沿って観察する。
比較表
部位 特徴的な粘膜ヒダ 備考
縦走する粘膜ヒダ(胃ヒダ) 錯綜して複雑、胃小窩が多数
十二指腸〜空腸 輪状ヒダ(ケルクリング襞) 空腸上部で最発達
回腸末端 輪状ヒダは消失 パイエル板が集積
結腸 半月ヒダ 結腸膨起の境界をなす
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題24|胃と関連のないのはどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題24|胃と関連のないのはどれか。
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