学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0311

理由で解く 解剖学

Q0311 消化器系

出典:あマ指 第3回(1995) 問題24
問題
大腸について正しい記述はどれか。
選択肢
1 小腸との間に回盲弁がある。
2 長さは約3 メートルである。
3 虫垂は下行結腸に付属する。
4 結腸ヒモはS状結腸にはない。
解答
正解1(小腸との間に回盲弁がある。)
解説
✓ 1. 正しい
小腸との間に回盲弁がある。
回腸末端は大腸の側壁に首を突っ込むように開口し、ここを回盲口という。回盲口では回腸末端の粘膜がヒダ状に大腸内腔に突出して回盲弁(Bauhin弁)を形成し、大腸の内容が小腸へ逆流するのを防ぐ一方向弁として働く。これは小腸と大腸の境界を示す構造であり、解答として妥当である。
✗ 2. 誤り
長さは約3 メートルである。
大腸の全長は約1.6mであり、3mではない。長さ約3mというのは小腸(6~7mとも記載される)とは異なる中間値で、解剖学的根拠に合わない。大腸は小腸よりも短く太い。
✗ 3. 誤り
虫垂は下行結腸に付属する。
虫垂は下行結腸ではなく「盲腸」下部の後内側壁から伸び出る突起である。鉛筆くらいの太さで長さ6~7cmあり、リンパ組織が発達している。下行結腸は左腹腔を下行する結腸で、虫垂とは解剖学的位置が異なる。
✗ 4. 誤り
結腸ヒモはS状結腸にはない。
結腸ヒモは盲腸から上行・横行・下行・S状結腸にかけて3本がほぼ等間隔で縦走する。S状結腸にも結腸ヒモは存在し、直腸に移行する部位で拡散して消失する。したがって「S状結腸にはない」という記述は誤りである。
ポイント
  • 大腸は全長約1.6m、小腸との境界に回盲弁、盲腸後内側壁から虫垂が突出し、結腸には結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂の3特徴がみられる。
  • 覚え方のコツ: 「大腸=1.6m」「小腸=6~7m」と数字で対比。虫垂は「盲腸の尻尾」、結腸3特徴は「ヒモ・膨起・垂(すいちょう)」とセットで暗記。
  • 関連知識: 回盲弁は小腸から大腸への一方向弁で、大腸内容物・細菌の小腸への逆流を防ぐ。盲腸は腹腔右下(右腸骨窩)に位置する。
  • よくある間違い: 大腸の長さを3mと誤答する/虫垂を下行結腸やS状結腸につくと誤解する/結腸ヒモがS状結腸にはないと思い込む。
  • 臨床応用: 回盲弁は大腸内視鏡での小腸到達目印、虫垂炎はMcBurney点(臍と右上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3)の圧痛で疑う。
比較表
部位 長さの目安 特徴
盲腸 5~6cm 虫垂が後内側壁から突出
上行結腸 約20cm 腹腔右側を上行
横行結腸 約50cm 胃の大弯に沿って横走
下行結腸 約25cm 腹腔左側を下行
S状結腸 約45cm S字状に湾曲・腸間膜あり
直腸 約20cm 仙骨前面を下行
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題24|大腸について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題24|大腸について正しい記述はどれか。
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