
この図の解説
この図は直腸から肛門にかけての構造を、左が外形、右が前壁を開いた内面で並べたものである。上方の平滑な部分に漿膜が付き、下方でふくらむのが直腸膨大部で、ここに便が一時的にたまる。右図では内腔に張り出す直腸横ヒダと、肛門管の上端で粘膜が切り替わる肛門直腸結合(歯状線・櫛状線)が見える。その外側を二重の関所が締めており、内側の内肛門括約筋は平滑筋、外側の外肛門括約筋は横紋筋である。右上の注記が示すとおり、結腸の目印である結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂・半月ヒダは直腸には見られない。まず「どこまでが直腸で、便を止める筋が二重にある」ことを図から読み取りたい。
学習の要点
- 直腸は大腸の終末部で長さ約20cm、下部の広がった部分を直腸膨大部という。
- 覚え方のコツ: 括約筋は「内=平滑筋・不随意(反射)/外=横紋筋・随意」で内外を対にして覚える。
- 関連知識: 直腸は仙骨の前面を下行し尾骨の前でほぼ直角に後方へ屈曲して肛門に開く。肛門部の粘膜は機械的刺激に強い重層扁平上皮でおおわれる。
- よくある間違い: 結腸ヒモ・半月ヒダなど結腸の特徴を直腸にもあると誤認しやすいが、直腸にはない。
- 臨床応用: 外肛門括約筋は陰部神経支配の随意筋で、便意を我慢する動作に関わる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
直腸の下部は内腔が広くなっており、この部分を( )という。
答えを見る
答え: 直腸膨大部
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。