学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ B. 咽頭・喉頭 / Q0224

理由で解く 解剖学

Q0224 呼吸器系

出典:あマ指 第28回(2020) 問題21
問題
頸部の軟骨で声帯靱帯が付着するのはどれか。
選択肢
1 気管軟骨
2 披裂軟骨
3 輪状軟骨
4 喉頭蓋軟骨
解答
正解2(披裂軟骨)
解説
✗ 1. 誤り
気管軟骨
気管軟骨は輪状軟骨より下に位置する約20個の馬蹄形硝子軟骨で、下気道の壁を構成する。発声装置とは機能的に独立しており、声帯靱帯や声帯筋の付着部となることはない。
✓ 2. 正しい
披裂軟骨
披裂軟骨は左右一対のピラミッド状軟骨で、輪状軟骨後上縁に乗って輪状披裂関節をつくる。その前方突起(声帯突起)に声帯靱帯と声帯筋が付着し、外側突起(筋突起)に喉頭内筋が付着する。披裂軟骨が輪状披裂関節で回旋・滑走することで声帯突起が内外側に動き、声帯の開閉・緊張を微細に調節する。すなわち本問の選択肢のうち声帯靱帯が直接付着するのは披裂軟骨(声帯突起)であり、前方付着部である甲状軟骨が選択肢にない場合は披裂軟骨が正答となる。反回神経(迷走神経枝)麻痺では披裂軟骨の運動が失われ声帯が正中位に固定し嗄声・誤嚥を生じる。
✗ 3. 誤り
輪状軟骨
輪状軟骨は指輪型の不対軟骨で、披裂軟骨の土台および甲状軟骨との関節をつくる喉頭の基盤構造。声帯靱帯は輪状軟骨に直接付着せず、披裂軟骨を介して間接的に位置・張力が制御される。
✗ 4. 誤り
喉頭蓋軟骨
喉頭蓋軟骨は甲状軟骨裏面に茎で付着する葉状の弾性軟骨で、嚥下時の喉頭口閉鎖を担う。声帯靱帯や声帯筋の起始・停止部とはならず、発声装置とは別系統の構造である。
ポイント
  • 声帯靱帯の2点固定:前=甲状軟骨、後=披裂軟骨の声帯突起。選択肢によって答えが変わる点に要注意。
  • 覚え方のコツ: 「前甲状・後披裂」の対比で覚え、問題の選択肢に応じて前後どちらを答えるか判断する。
  • 関連知識: 声帯筋も声帯靱帯と並走し同じ付着様式。支配神経は反回神経(迷走神経枝、輪状甲状筋のみ上喉頭神経外枝)。
  • よくある間違い: 「輪状軟骨=声帯の土台だから付着部」と誤答しがち。土台と付着部は別概念と整理する。
  • 臨床応用: 反回神経麻痺(甲状腺手術合併症・大動脈瘤・肺癌など)で披裂軟骨の動きが失われ、声帯が正中位固定となり嗄声を呈する。
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題21|頸部の軟骨で声帯靱帯が付着するのはどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題21|頸部の軟骨で声帯靱帯が付着するのはどれか。
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