学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ B. 咽頭・喉頭 / Q0223

理由で解く 解剖学

Q0223 呼吸器系

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題21
問題
声帯靭帯が付着するのはどれか。
選択肢
1 甲状軟骨
2 喉頭蓋軟骨
3 小角軟骨
4 輪状軟骨
解答
正解1(甲状軟骨)
解説
✓ 1. 正しい
甲状軟骨
声帯靱帯は前端で甲状軟骨の内面(正中付近、前連合と呼ばれる部位)に付着する。左右の声帯靱帯はここで収束して一点に合わさり、後方は披裂軟骨の声帯突起に向かって広がる。甲状軟骨は喉頭軟骨のうち最大で盾状の形をもつ不対軟骨であり、内面には声帯靱帯に加え披裂喉頭蓋ヒダ・前庭靱帯(仮声帯)も付着する。輪状甲状筋の働きで甲状軟骨が前方に傾くと声帯靱帯が前後に引き伸ばされ、声帯緊張が増して高音が出る仕組みとなる。したがって選択肢のうち声帯靱帯の付着軟骨として最も適切なのは甲状軟骨である。
✗ 2. 誤り
喉頭蓋軟骨
喉頭蓋軟骨は葉状の単一軟骨で、甲状軟骨裏面の上方に茎で付着し嚥下時に喉頭口を閉鎖する。声帯靱帯や声帯筋の付着部とはならず、発声装置とは独立した構造である。
✗ 3. 誤り
小角軟骨
小角軟骨は披裂軟骨の尖端(尖部)に接合する小さな結節状の一対の軟骨で、披裂喉頭蓋ヒダの粘膜下に埋まる。発声装置を補強する微小構造ではあるが、声帯靱帯の直接の付着部とはならない。
✗ 4. 誤り
輪状軟骨
輪状軟骨は甲状軟骨の下で気管に続く指輪型の不対軟骨で、披裂軟骨の土台となる輪状披裂関節、甲状軟骨との輪状甲状関節を形成する。声帯靱帯は輪状軟骨に直接付着せず、披裂軟骨を介して間接的に位置制御を受けるのみである。
ポイント
  • 声帯靱帯は前=甲状軟骨内面、後=披裂軟骨声帯突起に付く。選択肢に甲状軟骨があれば迷わず選ぶ。
  • 覚え方のコツ: 「前甲状・後披裂」を呪文のように繰り返し覚える。声帯筋も同じ付着部を持つ。
  • 関連知識: 甲状軟骨内面の左右の声帯靱帯の前端収束部を前連合(anterior commissure)と呼び、喉頭癌の進展評価で重要なランドマーク。
  • よくある間違い: 披裂軟骨だけを答えとして書く問題もあるため、選択肢を見て「前か後か」で臨機応変に判断する必要がある。
  • 臨床応用: 前連合部は喉頭癌が声門上・下へ進展するボトルネックで、放射線治療・手術計画で特に評価される部位。
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題21|声帯靭帯が付着するのはどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題21|声帯靭帯が付着するのはどれか。
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