学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0234

理由で解く 解剖学

Q0234 呼吸器系

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題25
問題
気管について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 喉頭の下方に続く。
2 食道の後方に位置する。
3 内面は粘膜で覆われる。
4 気管軟骨は馬蹄形をしている。
解答
正解2(食道の後方に位置する。)
解説
✗ 1.
喉頭の下方に続く。
✗ 正しい。 気管は喉頭(輪状軟骨下縁)の直下に始まり、第6頸椎の高さから垂直に下行する。本肢は解剖学的に正しい記述であり、「誤っているものを選ぶ」設問の答えにはならない。
✓ 2. 誤り
食道の後方に位置する。
この選択肢は解剖学的に誤っているため、「誤りを選ぶ」設問の正解となる。実際には気管の後方に食道が位置する関係であり、本肢は前後関係が逆転している。頸部では気管と食道が前後に隣接し、気管の後壁(膜性壁)には食道の前壁が接する。気管軟骨がU字型(馬蹄形)で後壁に軟骨を欠くのは、後方の食道が食塊通過時に膨隆するための余裕をつくる合目的的な構造とされる。
✗ 3.
内面は粘膜で覆われる。
✗ 正しい。 気管の内面は多列線毛上皮(偽重層線毛円柱上皮)と杯細胞を含む粘膜で覆われており、粘液線毛クリアランスにより異物を排出する。本肢は正しい記述であり、誤りを選ぶ設問の答えにはならない。
✗ 4.
気管軟骨は馬蹄形をしている。
✗ 正しい。 気管軟骨は約20個のU字型(馬蹄形)軟骨が積み重なって気管壁を支持する。馬蹄形の開放部は後方を向き、この後壁は軟骨を欠く膜性壁(平滑筋+結合組織)となっている。本肢は教科書通りの正しい記述であり、設問の答えにはならない。
ポイント
  • 気管は食道の前方に位置し、後壁の膜性壁が食道の前壁と接している。前後関係の取り違えに注意。
  • 覚え方のコツ: 「気管は前・食道は後ろ」「U字の開口部=後方=食道側」と配置イメージで暗記する。
  • 関連知識: 気管軟骨は約20個のU字型、長さ約10cm・第6頸椎〜第4-5胸椎、内面は多列線毛上皮+杯細胞。
  • よくある間違い: 気管と食道の前後関係を逆にする/気管軟骨を「輪状」と誤解する(実際はU字=馬蹄形)。
  • 臨床応用: 気管切開は輪状軟骨より2〜3横指下方の気管前面で施行し、後壁の食道損傷を避ける。気管食道瘻では誤嚥性肺炎を来す。
比較表
項目 気管の特徴
起始 輪状軟骨下縁(第6頸椎)
長さ 約10cm(10〜13cm)
終止 第4-5胸椎で左右主気管支に分岐
軟骨 約20個のU字型(馬蹄形)
後壁 膜性壁(平滑筋+結合組織)、食道に接する
内面 多列線毛上皮+杯細胞
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題25|気管について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題25|気管について誤っている記述はどれか。
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