学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0314

理由で解く 解剖学

Q0314 消化器系

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題26
問題
大腸について正しい記述はどれか。
選択肢
1 小腸と同じ長さである。
2 輪状ヒダがある。
3 直腸は腸間膜をもつ。
4 盲腸から虫垂が突出する。
解答
正解4(盲腸から虫垂が突出する。)
解説
✗ 1. 誤り
小腸と同じ長さである。
大腸の全長は約1.6mで、小腸(6~7m)より明らかに短い。大腸は小腸よりも太く短い管で、水分吸収と糞便形成を主な役割とする。長さは同じではない。
✗ 2. 誤り
輪状ヒダがある。
輪状ヒダ(ケルクリングヒダ)は小腸粘膜に見られる横走ヒダで、大腸にはない。大腸粘膜には代わりに結腸膨起に対応した半月ヒダがみられ、腸絨毛も存在しない。したがって大腸に輪状ヒダがあるという記述は誤りである。
✗ 3. 誤り
直腸は腸間膜をもつ。
直腸は骨盤内で仙骨前面に密着し、上部前面のみ腹膜に覆われる。腸間膜はもたず後壁に固定される。大腸で腸間膜をもつのは横行結腸とS状結腸の2部位のみで、直腸は該当しない。
✓ 4. 正しい
盲腸から虫垂が突出する。
虫垂は盲腸下部の後内側壁から突出する鉛筆くらいの太さの突起で、長さ6~7cmある。壁にはリンパ組織が豊富に発達し、若い人ではリンパ球・抗体産生がさかんで過敏となり炎症反応を起こしやすく、これが虫垂炎の発症背景となる。盲腸は右腸骨窩に位置する大腸の起始部で、発生学的にも虫垂は盲腸の一部から形成される。したがって「盲腸から虫垂が突出する」という記述は正しく解答となる。
ポイント
  • 虫垂は盲腸下部の後内側壁から鉛筆くらいの太さで伸び出る長さ6~7cmの突起で、リンパ組織が豊富。
  • 覚え方のコツ: 「盲腸の尻尾が虫垂」と視覚イメージで暗記。「盲腸=始まり/虫垂=付属品」。
  • 関連知識: 虫垂は発生学的に中腸由来で、盲腸と同じく右腸骨窩に位置する。McBurney点は臍と右上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3。
  • よくある間違い: 虫垂を下行結腸・S状結腸につくと誤解する/虫垂を盲腸そのものと混同する/大腸に輪状ヒダや腸絨毛があると思い込む。
  • 臨床応用: 急性虫垂炎は若年者に多く、初期は臍周囲痛から右下腹部痛(McBurney点圧痛)へ移動。穿孔すれば汎発性腹膜炎となる。
比較表
特徴 小腸 大腸
長さ 6~7m 約1.6m
太さ 細い 太い
輪状ヒダ あり(ケルクリング) なし
腸絨毛 あり なし(半月ヒダ)
結腸ヒモ・腹膜垂 なし あり
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題26|大腸について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題26|大腸について正しい記述はどれか。
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