学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ D. 人体の区分と方向 / Q0067

理由で解く 解剖学

Q0067 人体の構成

出典:あマ指 第7回(1999) 問題38
問題
腹部と下肢との境界線に関与しないのはどれか。
選択肢
1 鼠径溝
2 下前腸骨棘
3 尾骨
4 陰部大腿溝
解答
正解2(下前腸骨棘)
解説
✗ 1.
鼠径溝
✗ 正しい。 鼠径溝は鼠径靭帯に沿って走る皮膚の溝で、腹部前面と大腿前面の境界をなす。皮下脂肪が厚い場合は鼠径靭帯より少し下方にみえるが、実質的な境界は鼠径靭帯に一致する。
✓ 2. 誤り
下前腸骨棘
下前腸骨棘は上前腸骨棘のすぐ下方、寛骨臼上縁にある骨の突起で、大腿直筋の起始部となる。体表では深くに位置し触れにくい構造で、腹部と下肢の体表境界線には関与しない。
✗ 3.
尾骨
✗ 正しい。 尾骨は骨盤後面の下端に位置し、殿部の後面の基準となる。腸骨稜後部から後上腸骨棘を経て尾骨に至るラインが背部と殿部(下肢の一部)の境界であり、殿部を介して下肢と腹部の後方境界に関与する。
✗ 4.
陰部大腿溝
✗ 正しい。 陰部大腿溝は外陰部と大腿内側との境をなす溝で、会陰と下肢の境界である。下腹部から連なる境界ラインの一部として腹部と下肢の境界に関与するとされる。
ポイント
  • 腹部と下肢の境界は前面で鼠径溝(鼠径靭帯)・陰部大腿溝、後面で腸骨稜・尾骨を結ぶライン。下前腸骨棘は境界線に関与しない。
  • 覚え方のコツ: 「前は鼠径、後ろは腸骨稜、会陰は陰部大腿溝」と前後で覚える。
  • 関連知識: 上前腸骨棘・恥骨結節は鼠径靭帯の付着点で体表の重要目印。下前腸骨棘はその下、寛骨臼の上縁で大腿直筋の起始部。
  • よくある間違い: 上前腸骨棘と下前腸骨棘を混同しやすい。体表で触れる・境界に関与するのは上前腸骨棘。
  • 臨床応用: 鼠径部痛では鼠径靭帯・上前腸骨棘・恥骨結節を触診の基準とし、鼠径ヘルニアや大腿ヘルニアの鑑別に用いる。
比較表
境界線 目印
前面 鼠径溝(鼠径靭帯)
外側 上前腸骨棘 → 腸骨稜
後面 腸骨稜後部 → 後上腸骨棘 → 尾骨
会陰との境 陰部大腿溝
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題38|腹部と下肢との境界線に関与しないのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題38|腹部と下肢との境界線に関与しないのはどれか。
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