学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ A. 神経系の構成 / Q0487

理由で解く 解剖学

Q0487 神経系

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題15
問題
神経組織の構成に関与しない細胞はどれか。
選択肢
1 ニューロン
2 グリア細胞
3 シュワン細胞
4 クッペル星細胞
解答
正解4(クッペル星細胞)
解説
✗ 1.
ニューロン
✗ 正しい。 ニューロン(神経細胞)は細胞体・樹状突起・軸索からなる興奮伝達の基本単位で、神経組織の本体をなす。これが関与しないわけがなく、本問の答えではない。
✗ 2.
グリア細胞
✗ 正しい。 グリア細胞(神経膠細胞)は中枢神経でアストロサイト・オリゴデンドロサイト・ミクログリア・上衣細胞の総称であり、ニューロンの支持・栄養・髄鞘形成・免疫貪食・脳脊髄液循環を担う神経組織の必須構成要素である。本問の答えではない。
✗ 3.
シュワン細胞
✗ 正しい。 シュワン細胞は末梢神経のグリア細胞で、軸索を取り巻いて髄鞘を形成する(有髄線維)、または複数の無髄軸索を包み込む(レマック細胞)。末梢神経組織の構成に欠かせず、本問の答えではない。
✓ 4. 誤り
クッペル星細胞
クッペル星細胞(クッパー細胞)は肝臓の類洞内に存在するマクロファージ系の貪食細胞で、古い赤血球の処理や血液由来細菌・毒素の除去にあたる。肝類洞壁の細胞であって神経組織の構成要素ではない。名称に「星細胞」があるため、脳のアストロサイト(星状膠細胞)と混同させる典型的ひっかけ選択肢で、本問の答えとなる。
ポイント
  • クッペル(クッパー)星細胞は肝類洞のマクロファージであり神経組織とは無関係。神経組織はニューロン+グリア(アスト・オリゴ・ミクロ・上衣・シュワン)で構成される。
  • 覚え方のコツ: 「クッパー=肝臓/アストロサイト=脳の星状膠細胞」で臓器と細胞を紐付け。名前の「星」で混同しないよう所在地で区別する。
  • 関連知識: 中枢グリアはアストロサイト(BBB・代謝支持)、オリゴデンドロサイト(中枢の髄鞘)、ミクログリア(貪食・免疫)、上衣細胞(脳室上皮)。末梢はシュワン細胞と外套細胞。
  • よくある間違い: クッペル星細胞を星状膠細胞と混同/シュワン細胞を中枢の細胞と誤る/ニューロンだけが神経組織を作ると誤認しグリアを軽視する。
  • 臨床応用: クッパー細胞は肝の免疫防御を担うが、敗血症時に過剰活性化するとサイトカインストームを引き起こし肝障害・多臓器不全の原因となる。
比較表
細胞 所在 機能
ニューロン 中枢・末梢 興奮の発生と伝達
アストロサイト 中枢 BBB・代謝支持
オリゴデンドロサイト 中枢 髄鞘形成
ミクログリア 中枢 貪食・免疫
上衣細胞 脳室壁 脳脊髄液との境界
シュワン細胞 末梢 髄鞘形成
クッパー細胞 肝類洞 貪食(神経外)
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題15|神経組織の構成に関与しない細胞はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題15|神経組織の構成に関与しない細胞はどれか。
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