学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0064

理由で解く 解剖学

Q0064 人体の構成

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題23
問題
皮膚について正しいのはどれか。
選択肢
1 毛幹の下端を毛球という。
2 乳腺は皮膚腺の一種である。
3 表皮は多列円柱上皮である。
4 メラノサイトは真皮にある。
解答
正解2(乳腺は皮膚腺の一種である。)
解説
✗ 1. 誤り
毛幹の下端を毛球という。
毛根の下端のふくらみが毛球であり、毛幹の下端ではない。毛幹は皮膚の表面から外に出ている部分で、皮膚内部に埋まっているのは毛根。毛球内には毛乳頭(結合組織)と毛母基(上皮)があり、毛母基の細胞分裂で毛がつくられる。
✓ 2. 正しい
乳腺は皮膚腺の一種である。
乳腺は乳汁を分泌する腺で、皮膚腺の一種である。発生学的にはアポクリン汗腺が変化したものとされ、分泌様式もアポクリン類似である。思春期以降の女性では発達して乳房を形成し、乳頭を中心に10個あまりの乳腺葉が放射状に広がる。オキシトシンの作用で乳汁を射出する筋上皮細胞が周囲にかご状に絡んでいる。
✗ 3. 誤り
表皮は多列円柱上皮である。
表皮は角化した重層扁平上皮であり、多列円柱上皮ではない。表皮には基底層・有棘層・顆粒層・淡明層・角質層の5層がある。
✗ 4. 誤り
メラノサイトは真皮にある。
メラノサイトは表皮の最深層である基底層に存在する。真皮ではない。基底層でメラニン顆粒を産生し、周囲のケラチン産生細胞に受け渡す。
ポイント
  • 乳腺は皮膚腺(アポクリン汗腺が変化したもの)の一種。皮膚腺には汗腺(エクリン・アポクリン)・脂腺・乳腺がある。
  • 覚え方のコツ: 「皮膚腺4兄弟:エクリン・アポクリン・脂腺・乳腺」。毛は毛根が皮下、毛幹が表面、毛球は毛根の下端とセット暗記。
  • 関連知識: 乳腺の分泌物は脂肪とカゼイン(タンパク質)。分泌にはプロラクチン(産生)とオキシトシン(射出)の2つのホルモンが関与。
  • よくある間違い: 「毛幹の下端=毛球」「メラノサイト=真皮」「表皮=多列円柱上皮」の3つは頻出誤答。
  • 臨床応用: 乳腺は月経周期・妊娠・授乳で大きく変化し、乳がんの好発臓器。エストロゲン・プロゲステロン・プロラクチンの標的である。
比較表
皮膚腺 分泌物 発生起源
エクリン汗腺 汗(水・電解質) 表皮由来
アポクリン汗腺 脂質・タンパク質を含む汗 表皮由来
脂腺 皮脂(脂質) 表皮由来(毛包付属)
乳腺 乳汁(脂質・カゼイン) 表皮由来(アポクリン変化)
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題23|皮膚について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題23|皮膚について正しいのはどれか。
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