学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0063

理由で解く 解剖学

Q0063 人体の構成

出典:あマ指 第29回(2021) 問題22
問題
皮膚について正しいのはどれか。
選択肢
1 表皮は多列円柱上皮である。
2 真皮は外胚葉由来である。
3 エクリン汗腺は全身に広く分布する。
4 毛は真皮の変形したものである。6
解答
正解3(エクリン汗腺は全身に広く分布する。)
解説
✗ 1. 誤り
表皮は多列円柱上皮である。
表皮は角化した重層扁平上皮であり、多列円柱上皮ではない。多列円柱上皮は気管・気管支などに見られる。表皮には基底層・有棘層・顆粒層・淡明層・角質層の5層構造がある。
✗ 2. 誤り
真皮は外胚葉由来である。
真皮は中胚葉由来の結合組織層で、外胚葉由来ではない。外胚葉由来なのは表皮・毛・爪・皮膚腺などの上皮構造である。
✓ 3. 正しい
エクリン汗腺は全身に広く分布する。
エクリン汗腺(小汗腺)は全身の皮膚にほぼまんべんなく分布する汗腺で、総数は200〜500万個(平均約130個/cm²)に及ぶ。とくに手掌・足底に密度が高く、皮膚表面に導管が直接開口する。温熱性発汗と精神性発汗の主役を担い、体温調節に重要な役割を果たす。なお腋窩・乳輪・肛門周囲など限局部位に分布するのはアポクリン汗腺(大汗腺)である。
✗ 4. 誤り
毛は真皮の変形したものである。6
毛は表皮が深く落ち込んで形成される角化上皮の構造で、表皮(外胚葉)の変形であって真皮の変形ではない。毛母基の上皮細胞分裂によって毛が産生される。
ポイント
  • エクリン汗腺は全身に広く分布し、とくに手掌・足底に豊富。アポクリン汗腺は腋窩・乳輪・肛門周囲などに限局。
  • 覚え方のコツ: 「エクリン=全身/アポクリン=特別な場所」。2つの汗腺の分布は頻出で必ず整理。
  • 関連知識: エクリン汗腺はメロクリン分泌(開口放出)、アポクリン汗腺はアポクリン分泌(離出)。エクリン汗腺は交感神経節後線維でありながら伝達物質はアセチルコリン。
  • よくある間違い: 「真皮=外胚葉由来」「毛=真皮由来」「表皮=多列円柱上皮」は頻出の誤答。
  • 臨床応用: 発熱時・運動時・情動時の発汗はエクリン汗腺が担う。先天性無汗症ではエクリン汗腺機能が低下し、熱中症リスクが高い。
比較表
汗腺 分布 開口部 分泌様式
エクリン汗腺 全身(手掌・足底に豊富) 皮膚表面に直接 メロクリン
アポクリン汗腺 腋窩・乳輪・肛門周囲・外陰部 毛包 アポクリン
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題22|皮膚について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題22|皮膚について正しいのはどれか。
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